■分析帳票・雑記
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コンピューターでの売上げ分析帳票はどうあるべきなのだろう?
少し整理してみたいと思う。
前提としてだが
■その帳票を誰が見るのか?>
社長・現場のマネージャー・現場のスタッフ・外部関係者
■次にその人たちの目的は?>
その帳票を見てどうしたいのか?どうさせたいのか?
何がしたいのか?目的に応じて設計されなければなりません。
例えば
>今日も一日がんばろうという気持ちにさせたい。
>売上げの悪さを真剣に考えさせたい。
>売上げが達成しそうなので弾みをつけさせたい。
>チーム間で数字を共有させたい。
>マネージャーがタイムリーにアドバイスをしたい。
なんていろいろあるわけです。
しかし忘れちゃいけないのは、つまるところ最終目的は売上げ
を上げるためという事に集約される事。
間違っても分析が最終目的では無いわけです。
活用され判断のよき材料にならなければ本末転倒です。
■ポイント
戦略上の目的なのか・経理的目的なのか・教育や指導の為の数字
なのか、それぞれ別けて考えないといけません。
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■スタッフへの帳票で気をつける事。
1)アンハッピーな情報は知らせない。
(どうしても必要な時以外)
会社というのはムードに意外なほど左右されてしまいます。
停滞したムードを上げる特効薬は、売上げ達成ほど効果的な物は
ありません。
その反対に、まだまだ余裕があるのに、あまり細かく数字で詰め
てしまうと予想以上に社内のムードがマイナスに振れたりしてし
まいます。
真剣と深刻の違いの理解が大切です。
真剣になりすぎると、つい深刻になってしまいがちです。
しかし真剣になるのは結構ですが、あまりにも深刻になると、
福の神が逃げ出してしまいます。
知らぬが仏という言葉もあるくらいです。
「楽しくない情報」の取扱いは注意しないと、ムードを一気に冷
やす恐れがあります。一端悪くなりだしたムードは、雪だるま式
に加速してしまいがちです。
2)マネージャーがスタッフへ指導目的に欲しい数字
それはどんな数字の時なのか?
あらかじめマネージャーに、この数字がある数値になったら
ある事を疑ってみる必要がある部分をインタビューする。
欲しい数字の優先順位を整理する。
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■細かい情報、ボリュームのある情報をどうさばくか?
帳票の設計をしていると、どうしても情報を細かく見たい欲求が
芽生えます。
しかしココで考えないといけないのは、
1)考え出すとキリが無い事
(ついアレもソレもになりがちです)
2)そうなると見るのに時間がかかる事
このふたつを、解消する必要があります。
特に全社員が細かい数字を把握させるのもいいのですが、全員が
帳票をみている時間を積算すると大量の時間になるという事を知
った上で実施しなければいけません。
斜め読み・ただ見ているフリの帳票なら無駄です。
ここを解消するには、問題の無い数字は気にしない。
という発想が必要です。
これは「監視」という考え方です。
問題があったら知らせておくれという事です。
問題が無いときは無視しておくのです。
また、いい数字が出たその時にお知らせする。
これで常時見ないでいい数字を減らす事が出来ます。
■次に活用状況を追跡調査することです。
どう活用されたか・どう役に立ったかを調べるのです。
へぇなるほどと関心するために帳票だしても意味がありません。
見ていない数字は省く事です。
またはどうすれば活用出来る数字になるかを考える事です。
■個人の数字は個人で管理させるという原則です。
自分自身の数字は自分で算出し分析する。
会社は会社で抽出計算はするんだけど、個人には見せない。
つまり楽させないという事です。
そうすれば数字の意識が自然に芽生えるものです。
昔は手書きの営業日報を提出させてました。
ただし、時間がかかりすぎるとかえって効率の問題になりますか
らシンプルなシートにしましょう。
■ランキングを導入する。
細かい数字の羅列より、全体の中でどの位置にいるのか?
つまりランキングの方が競争意識に火がつくもんです。
総合ポイントの導入
様々な指標をポイント化して総合ポイントでランキングをする。
数字をひとつひとつ見て行く前に、全体をよく把握できます。
色を使う。
数字を5段階でわけて、表のマスに色をつける。
例えば一番売れてるものにはピンク。
売れて無いのは青だとかです。
そうすれば、グラフ的に状態が一目瞭然になります。
■ナレッジを育むアプリケーション。
出力された数字の羅列やグラフなんてものは、所詮人間の判断
や過去の経験から裏打ちされた勘には敵いません。
ですから、その数字から何を感じ、どうすべきなのかを共有
すべきなのです。
つまり分析です。
分析されるとそれは文章の形になるのです。
ですからコメント欄が必要です。
まだ経験の浅い社員は、コメントから「なぜそう考えるのか?」
という先輩の洞察力を学べる。そんなアプリケーションの開発が
必要だと思うんです。
例えば僕がアウトバウンドのコールセンターの責任者をしていた
時、こういう事がありました。
1ヶ月の売上げがまったく同じ田代さんと山本さんいう2人の女
性オペレータがいました。
お客様の平均単価も1ヶ月の全通話時間も、ほぼ同じです。
しかし僕は履歴を見ていてあることに気がつきました。
一件の平均通話時間が違う。
データーからだけでは判断ができないのでさっそく2人に
インタビューをしました。
すると
田代さんは、お客様1件1件を粘って売上げを確保しているのに
比べて山本さんは数撃てば方式でたくさんのお客様に電話をして
同額の売上げを上げていることがわかったんです。
ただし数撃て方式の山本さんですが、けして電話の対応は
失礼ではありません。どちらかといえば爽やかで好感が持てる
感じです。
もう片方、じっくり派の田代さんもシツコイ営業電話というより
は、安心できるカウンセリングという感じです。
うーん。どちらがいいんでしょうか?
ちなみにコストの総トータルは一緒です。
しかし個客別に見れば、じっくり派の田代さんの方が経費が掛か
っています。
どちらが正しいと思われますか?
ここでひとつ話していない設定があります。
この会社では1人のオペレーターに平均300人のお客様という
担当制を実施しており指示は、満遍なく担当しているお客様と
コミュニケーションをして情報をお伝えしなさいでした。
その視点から見ると、じっくり派の田代さんは半分のお客様とし
か連絡が取れていません。
ですからこの場合、田中さんのやり方は問題があるわけです。
しかし徹底してリピート率を上げるという視点から見れば、
どちらがいいのでしょうか?
新規の個客が安いコスト(CPO)で集客できてる内は問題ありま
せんが、1件のお客様を大事にする視点ではどちらがいいのでし
ょうか?
近い将来、固定電話の料金が月極固定料金になれば変動費は、
オペレーターの人件費だけです。
このことから思うのは、世の中、良い悪いはどちらの方向から
光を当てるかで変るのであり環境や条件が変れば、判断が変って
しまうという事実。
それと分析帳票に表れない、その他の情報を上手に加味して
判断するのかという事が大切なのです。
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帳票とは、見たい数字があるから出力しようとするわけです。
たしかに最近はコンピューターでちょちょいのちょいですよね。
なにせ縦と横の組み合わせですからカンタンです。
しかし問題はその後です。
その帳票から何を知りたいのか?そしてどう活用する
のかそれをもう一度考える必要があるのです。
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オカザキ・マガジン配信担当 井手省吾