487-連携

 

 僕の通販セミナーでは、商品開発と販促計画を連携して同時に
進行することを強く勧めている。

 

 いくら商品を開発しても販促つまり「売り方」を考えていなけ
れば片手落ちであるからだ。

 これは通販会社でなくても多くの製品を扱う会社に言えること
だ。考えてみれば、とても自然な事なのだけど、これが意外と出
来ていない会社が多い。

 これは商品を開発するスタッフと販促担当のスタッフの認識が
違うというか、使われる脳みその部分が違うというか連携が悪い
ことが原因である。

 また会社によっては商品開発の方が得意というか、力点が置か
れているという歴史が邪魔しているようにも見える。

 多くの中小企業では「販促費」または「広告費」が売上に対し
て占める割合が異常に低い場合が普通だけど、その内情はマーケ
ティングチームまたスタッフが組織されてない事による。

 その場合、優秀な幹部社員が他の業務と兼任しているか社長の
仕事になっている。

 また広告費および販促費の計上が難しいというか、見積もりの
安い高いの判断が出来ないことも原因だと考えられる。

 つまり効果測定と費用対効果の基本が社内に根付いていないの
だろう。そうなると気分が決済の決定要因になってしまうわけだ

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 さて何してもそうだが、プロセスが大事である。一気に解決は
しない。ステップを踏み改善していくことしか解決はない。

 そこで提案だが、まずは1人でいいので専任のマーケティング
担当を任命して欲しい。素人でかまわない。年齢も若くてかまわ
ない。やる気が充実しているだけでいい。

 そして自社にとっての販促や広告を考えさせることだ。

 時間はそれなりに掛かるだろう。焦りは禁物だ。
歩みは遅いかもしれない。何も進んでないように見えるときもあ
るだろう。

 でも何もしなければ進化はない。

 商品を作った後から売り方を考えているのでは遅い。
どんなにいい商品でも「伝えなければ」>「伝わらない」

 もう一度考えて欲しいテーマである。

 
  2005年11月30日   岡崎 太郎