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				「知的生産の技術」にシビレる。 1969年に発刊された岩波新書の名著「知的生産の技術」を読み返して みた。梅棹忠夫先生の素晴らしい叡智が凝縮している。  | 
		
	 彼は自身の手帳を「発見の手帳」と読んでいた。最終的にはカードによる
	情報整理術へと発展していくんだけど、この発見のところの文章が素晴らし
	いんですよね。
	
	 それで長めの引用をしてみたいと思います。
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	 『わたしたちが「手帳」に書いたのは、「発見」である。
	 毎日の経験の中で何かの意味で、これは面白いと思った現象を記述するの
	である。あるいは自分の着想を記述するのである。
	
	それも心おぼえのために、短い単語やフレーズを書いておくのではなく、
	ちゃんとした文章で書くのだ。
	
	 ある意味それは小さな論文、ないしは論文の草稿となりうるような性質の
	ものであった。そのような豆論文を毎日いろいろな現象をとらえ次々に書い
	てゆくのである。たまってみると、それはわたしの日常生活における知的
	活動の記録というようなモノになっていた。
	
	 残っている手帳を開いてみると、まったくいろんな事が書きつけてある。
	高校生のことだから、学校の勉強のことや読書の感想なんかがあってもよさ
	そうだが、そういう事項はほとんどない。
	
	そのかわりに、たとえば犬にかまれたときに、傷あとの歯型がどういう形
	にならんでついたとか、「すもうとり人形」の構造だとか、その日の食べ物
	の種類と味の記録だとか、ニンニクの学名についての考察だとか、子供の
	湿布の仕方だとか、その他まったく、いわば「がらくた的」な経験ないし
	知識が、いっぱい書いてある。
	
	 いまとなっては、わたし自身、いったいどういうつもりでこんなことを
	書きつけておいたのか、判断に苦しむようなモノが多い。
	
	 しかし、それはそれで、その時には新たなる事実の発見として、なにほど
	かの感動をともなっていたことに違いないのである。
	
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	いやぁ凄いですよね。
	
	「発見の感動を記録せよ」という訳なんです。
	
	 この発見の手帳の着想は、ダヴィンチから来てるそうで、梅棹先生が
	「神々の復活」という本の中で紹介されていた内容から触発されたとも
	記してあった。それはダヴィンチが、なんでもやたらに手帳に記録するとい
	う癖で、街を歩けば人の顔の特徴から、品物の値段など、天才には
	まったくなんの役にも立ちそうもないことを書いていたという。
	
	 この何でも書きつける手帳と偉大なる天才の間に、確かな関係を感じた
	と言うのだ。
	
	 ちなみにKJ法の川喜田次郎博士も知り合いで、同じ「神々の復活」から
	「天才になろう!」と影響を受けたとも書いてある。 
	
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