通販に関わって19年。
通販コンサルとして10年。
最近よく思う。
「売上げアップ」が至上命令の通販コンサルがカバーすべき範囲は広すぎる。
求められるテーマは
全体の戦略はもちろん。
商品開発
原稿開発
キャッチコピー
媒体開発
テレビショッピング全般
インターネット全般
フルフィルメント
リピート/定期購入制度
システム全般
コールセンター全般
組織運営/報酬
リーダーシップ
経営者の相談役
などなど
とても広い。
無理だ。
全部カバーできるなんて神様でも無理ではないのか。
日々進化するさまざまな技術や手法や考え方や時流の中で、
絶対なんて方法はない。
複数のクライアントを同時に見ていて、相反する結果やトレンドに
よく出会う。
商品や広告の違いだけでは説明がつかないことはたくさんある。
残念だが理由はわからない。
再現性がないのだ。
ともかく、なんでも有りのオールではなくて、あるジャンルに絞って
集中することが、結果、お互いが満足する最善の策だと思う。
まず全体を把握し、課題を抽出する。
(もちろんすべてのリスクを把握することは無理だ)
経営者と数名の関係者と課題を共有し、戦略戦術の方向を決める。
次にタスクと締め切りを決め
実行チームと応援体制を整備する。
重要なのはできること、使える人的予算的リソースの範囲に納めること。
無理や楽観的な夢物語では動かない。
個別スタッフのモチベーションを明確にしてチアすることも忘れては
ならない。
人間はマシーンではないのだ。
そして
スピーディーで小さなテストを行うこと。
継続したリーダーシップを発揮すること。
専門家としての見地をアウトプットすること。
そうすることで
しなくていい苦労や徒労を大幅に省くことができる。
コストも大幅に削減できるだろう。
数回のテストで光が見える可能性は高まっていく。
コンサルティングとはまさに荒野を進むコンパスの役目だ。
しかし現実は厳しい。
なにせマーケティングに絶対はない。
商品と広告と時流。
そして経営者の運。
そういうものが複雑に絡み合って事業の成長がある。
実際、成功する時は、意外とコンサルなんていなくても上手くいく。
問題はいろんな事情がしがらんで、面倒な情況になってる組織を、
正常な運営に解きほぐすようなケースだろう。
売上げや戦略戦術だけでなく、気づけば社長の個人的なことまで
相談範囲になる。
おまけのようで、実は個人的な問題の解決が回復の一歩になる
ことが多い。
トップのモチベーション回復が最強の一手なのだ。
そんなプライベートの相談に乗るためには
人間力が試される。
人としての誠実さや信用信頼が試される。
しかし話は戻るが、商品開発とかメディア開発または原稿とかweb集客とか
マーケティングの中でも一分野に絞ってコンサルティングする方が本道である。
ただし人間力と同じように、マーケティングも同じで、
苦難や困難を自分の体験として持ってないとリアリティーがない。
もちろん自己体験のみに縛られずオープンマインドを忘れてはならない。
リアリティーの無い人間に説得力はない。
チームでタッグを組むには、リアルな共感がいるからだ。
なにせ現場には一刻の猶予もないケースが多い。
コストを抑え最大の効果を狙うために、大胆な発想が求められる。
原理原則の前にヴィジョンの前に、応急措置が必要な場合がある。
僕のコンサルティングが発揮できる余地があるかないかを測ってる暇はない。
手遅れになるまえに救急措置を実施するのだ。
そんな気持ちでコンサルティングに今日も向かう。
僕のアウトプットが効果をあげることを信じて。