224-システム会社の選定

 

売上げが拡大し安定してきた時点でシステム会社を選定する必要がでてき

ます。
 

その際の選定基準はそのシステム会社が「わが社の通信販売を理解できる
のか?」です。

通販の業務を分類してみると、まず通販システムのまわりに
コールセンターの電話機関連・税務会計のERPに売上分析・流通在庫管理
・受注作業全般・返品返金交換作業・にセキュリティーやバックアップなど
のルーチン作業や機械に関係した左脳的モノと、その対極にある、企画系、
商品開発や広告媒体企画そして教育関係というような右脳的モノに大別され
ます。

「わが社の通販」と言うのは、同じような業務でも大きく違う他社と自社の
やり方、その違いを、販売戦略を含め通販企画全般を理解できるか?しよう
と努力してくれるかなのです。

売り方が違えば、受注対応も変わり当然システムも違ってきます。運営レベ
ルで解決できる内容もあれば、そうでない部分もたくさんありからプログラ
ムは素早く自在に変更できることが理想です。

一般的にシステム会社は、将来おこるであろう問題を洗い出そうと努力し
ます。しかしすべてを予想し計画に組み入れるのは不可能です。まして全て
の将来想定のもと設計されたシステムなど、重く複雑な構造になってしまう
でしょう。もちろん考える事、想定しつくす事はとても大切な事ですが、
すべてに対応するシステムなど、将来の方針さえ不明確な中では無理なので
す。

しかも通販会社は収益のモデルが確率されたタイミングから猛スピードで
規模を拡大しはじめます。それは予想を超える成長のスピードです。

 ポイントは、すべてをシステムに任せようとあまりがんばらないこと。
将来の対応を考えシンプルであることを守ることです。後はリスク管理。
まず安定したシステムであり止まらないこと。次にそうは言っても止まった
時どう対応するのか?

トラブル発生後の復旧時の想定や保守体制人員の層の厚さを考慮すること。
契約するまでは、いくらでも尻尾を振って良い事を言うのはどの営業の世界
でも同じです。システムを契約するというのは、会社の金玉をにぎられる事
とイコールですから、パートナーの選定には十分な時間と細心の注意をして
ください。

 
  2003年06月03日   岡崎 太郎