248-儲かる?について雑記- no.2

 

例えばソニーって会社があるじゃないですか。

世界のソニーですよ!みんな儲かってるって思ってますよね。
どの程度、儲かっている思いますか?

 営業利益で10%程度?


 

では、 最近の業績推移を見てみましょう。
損益計算書三年分の推移で単位は百万円です。

決算期  2003/03  2002/03   2001/03 
売上高  7,473,633  7,578,258  7,314,824 
営業利益  185,440  134,631  225,346 
経常利益  247,621  92,775  265,868 
当期利益  115,519  15,310  16,754 

2003年の損益計算書を見ると、売上が7兆4736億・営業
利益が1854億円、でも%で見ると2.4%。パーセントで考
えるとそうだけど・・・金額は約2000億だから凄いよね。

税金も1000億くらい払ってるんじゃないかな。

 ソニーだけ見てもよくわからないので、今度はディズニーラン
ドを運営するオリエンタルランドも見てみましょう。

決算期   2003/03   2002/03  2001/03 
売上高   331,753   281,081  200,191 
営業利益   38,028  33,661 22,130 
経常利益 33,908  23,786 12,039 
当期利益 18,931  12,726 4,740 

2003年の売上が3317億円の営業利益が380億円、
ソニーと同様に%で見ると11.4%です。

 ちなみに売上を365日で割ると、約一日平均9億の売上とい
う事になります。つまりその11.4%1億260万の利益が毎日
計上されているのです。


 凄いですよね。


 ちなみに1995年度の売上高は1715 億円・経常利益281億円
(16.38%)ですから約8年で約2倍の売上規模に成長している
のです。


■従業員数

 2000年度の従業員数は、正社員 2447名、準社員 10949名)・
2001年のディズニーシー開業で約8000人の雇用をしたが平成15年
4月1日現在の正社員は2325名と契約準社員は16604名と従業員数は
20000人迫る勢いだ、これは浦安市約15万人の人口の1/8ですから
もうひとつの町という感じですね。

■入場者数

 1983年の開業当時1000万人だった年間入場者数からリピート率
の高さで、2200万人を超える入場者数。2002年には累計3億人を
達成するなど、他のアミューズメントパークを大きく引き離して
断トツの成功を収めている。2000年の入場者数が1700万人>2001
年のディズニーシーがオープンで2200万人に増加(営業日数209
日)2002年は365日のフル稼働で2482万人と伸びている。

2002年テーマパーク入場者数を世界で見ると

 第一位がマジックキングダム1400万人に続き14年ぶりに首位
を明け渡した東京ディズニーランド1300万人そして本家ディズニ
ーランド1270万人・第四位に東京ディズニーシー1200万人・以下
ディズニーランド・パリ 1030万人・エプコット 830万人・MGM
スタジオ 800万人・アニマルキングダム  730万人・ユニバーサ
ルスタジオ・フロリダ 690万・アイランド・オブ・アドベンチ
ャー 610万・ユニバーサルスタジオ・ハリウッド 520万・シー
ワールド・オーランド 500万・ディズニー・カリフォルニアア
ドベンチャー 470万人となるそうです。


 そう考えると、ほんとTDLって優良企業ですね。


 でも儲けすぎとちゃう?設備の償却、開発にかかる費用を差し
引いてこれだけ利益があがっているわけですが、この利益ってど
こに行くのでしょうね。

 でも営業利益10%以上って、やっぱり区切りが良いし、ひとつ
の基準ラインなのかな

 まぁ業界も規模も体質も会計基準の違いなんかもあるので、
一概には比べられませんけれど。

 ちなみに上場企業で営業利益の%が一番高いのはどこでしょう
か?

僕の古巣、武富士は、2003年は4219億の売上で38%の営業利益
を計上しています。消費者金融各社も好業績ですが、その中でも
武富士っは群を抜いています。


 ちなみに2001年は54.7%の2201億の利益です。

決算期    2003/03   2002/03   2001/03 
売上高    421,974   425,418   402,104 
営業利益   161,074   213,212   220,187 
経常利益   183,255   231,602   241,498 
当期利益    95,146 64,486 127,266 


 %ではなく金額の一番は、やっぱりトヨタかでしょうか、
ではトヨタ自動車を見てみましょう。

決算期    2003/03   2002/03   2001/03 
売上高   16,054,290 15,106,297 13,424,423 
営業利益 1,363,679 1,123,470 870,131 
経常利益 1,414,003 1,113,524 972,273 
当期利益 944,671 615,824 471,295 

凄いですね桁が違います。売上16兆で営業利益は8.4%の
1兆3636億円。利益が一兆円ですよ。凄さまじい金額です。


 国内で利益が一兆円オーバーといえば

日本電信電話:NTT(NTTグループの持ち株会社)

決算期    2003/03   2002/03 2001/03 
売上高 10,923,146 11,681,574 11,414,181 
営業利益 1,363,557 947,315 898,343 
経常利益 1,405,025 718,252 726,041 
当期利益 233,358 -812,174 464,073 

 ちなみに ドコモの決算書です。

決算期    2003/03   2002/03   2001/03 
売上高   4,809,088  5,171,546  4,686,004 
営業利益  1,056,719  1,002,852   777,162 
経常利益  1,042,968   853,373   686,918 
当期利益   212,491     862   365,505 

 商品が携帯の通話料だからなのか営業利益は21.9%

 ちょっと待って。カルロスゴーンの日産はどうなの?

日産自動車(株) 

決算期    2003/03   2002/03   2001/03 
売上高   6,828,588  6,196,241  6,089,620 
営業利益   737,230   489,215   290,314 
経常利益   710,069   414,744   282,309 
当期利益   495,165   372,262   331,075 

 売上約7兆で利益は7372億円。10.79%の営業利益は
過去最高益。この三年の推移を見ても売上は110%の伸び
に対して営業利益は2.5倍に拡大してるのですから、いかに
営業効率が向上したのか理解できますね。

なにせ1999年度の連結決算では6844億円もの最終赤字を出した
会社とは思えません。膿を全部出したからだといわれても、
僕はゴーンさんの変わりは出来ません(笑)

大赤字の株主総会の席上、「黒字にならなければ辞めると言うが
、ほんとに辞めるのか」という質問に、きっぱりとゴーンは
「辞める。私だけでなくエグゼクテイヴコミッテイ(取締役10人)
メンバー全員辞める」と言い放った事は有名ですが、その当時
質問した方もここまで回復するとは思いもしなかったでしょう。

 しかし同じ外国人が経営に参加したマツダはどうでしょう。

【損益計算書】 
決算期    2003/03   2002/03   2001/03 
売上高   2,364,512  2,094,914  2,015,812 
営業利益 50,656 28,553 -14,937 
経常利益 40,710 19,221 -29,770 
当期利益 24,134 8,830 -155,243 

 ようやく赤字からは脱出し、これから利益体質に変わるので待
っててねといった感じでしょうか。

最後に本田技研工業(株)も見てみましょう。

決算期    2003/03   2002/03   2001/03 
売上高   7,971,499  7,362,438  6,463,830 
営業利益   689,449   639,296   406,960 
経常利益   609,755   551,342   384,976 
当期利益   426,662   362,707   232,241 

がんばってますよね。日産より売上も高い!利益は少ないけれど
決算書細かく見ると、研究開発費が4368億も計上されている。

 日産の研究開発費が見えないのでなんとも比較は難しいのだけ
れど・・・

 こんな感じで自動車業界を見てきましたが、業界がいいわけで
はなくてそれぞれの会社の問題というのがよくわかりますね。

 そんなわけで、各社の決算が出揃ったので、つらつらと考察し
てきましたが、いくらの利益を計上していれば、いい会社かとい
うの内容であって、数字だけの判断は出来ないということが、
理解できたのではと思うのですが。

 皆さんは、どのように考えられますか?
ぜひ、ご意見をお聞かせ下さい。
============================
今週の週末のご予定は?
岡崎太郎がいつもお世話になっている、英光舎さんのイベントが
大阪で開催されます。

======================================================
お金の悩みから開放されたい経営者のための
 脱★どんぶり経営宣言!   15年8月30日(土)IN 大阪 】
======================================================

http://www.seminars.jp/030830/index.htm

スマートビジネスを応援している(株)英光舎が、和仁達也さん
を講師にお招きし「ワクワクするビジョンを実現するための戦略
会議」を8月30日(土)、大阪リバーサイドホテルにて開催します。

■対象 

ビジネスパーソン・独立を考えている方・起業したばかりの皆さま

■テーマ

「お金の悩みから開放されたい経営者のための脱★どんぶり経営宣言!」 

■時間(13:00開場) 

13:30~14:20  松浦英行 講演
14:30~17:00  和仁達也 講演+質疑応答 

■参加費  参加費 11,000円(税込)

*懇親会 17:30~ 同ホテル4Fにて

懇親会参加費:6,000円(税込) 


これはいわゆる「知識を学ぶだけ」のセミナーではなく、

あなたがワクワクするビジョンを実現するために必要な考え方を
身につけ、それを明日から経営に取り入れるための戦略会議です。

多くの小企業の悩みのひとつは

「どうやってどんぶり経営から脱するか?」です。 

優秀な右腕がいればよいのですが、そうでなければ経営者が
あれもこれもと手を出します。そして、どれもが中途半端になり、
曖昧な根拠の中で漠然とした意思決定がなされていくのです。

そこにはとても多くのムダがあります。
それはお金のムダ、時間のムダ、エネルギーのムダです。

これらが漠然として見えない状態で経営していることを 
「どんぶり経営」というのです。

しかし、小企業の良さのひとつは、経営者のビジョンとやる気
次第で、業績は大きくアップしやすいことです。

その際に大切な点があります。

経営者のやる気を引き出し、気力を維持させる…

このセミナーでは、
その具体的な事例とポイントをすべてお話しします。

あなたは150分後に、多くのお土産を持ち帰ることでしょう。

詳細・お申し込みは、
http://www.seminars.jp/030830/index.htm
(お申し込みフォームの所定の欄にこのメルマガの名前
「岡崎太郎のメルマガ」を書いてくださいませ!)


和仁達也さんについて、もっと詳しく!
http://www.wani-mc.com/Contents/original/gaiyou.html

 

  2003年08月28日   岡崎 太郎