334-特別寄稿:岡崎太郎のNY日記 5 

 

2004年7月23日金曜

 朝の8時起床。今日のNYは雨。日本の梅雨に近い感じの天気
気温も低く少し肌寒い。起き抜けに直感的にローラに会いにジャ
マイカに行こうひらめいたのでHISのNYのブランチに電話を
して、まず飛行機の時間を確認。

 

 ところがアメリカンエアーで行くと時間が合わずせっかくのジ
ャマイカ滞在がほぼ1日程度になるので一旦諦める。

 もしかしてと思い他のエアラインを確認してもらうと行きはそ
のままアメリカンエアで帰りをジャマイカンエアーにすればジャ
スト2泊3日時間が確保できるうえ値段も変わらないそうなのでお
願いする。

 たぶんこの機会を逃すと、次は何時ジャマイカに行こうなんて
思わないだろうから行ける時に行っておこうと無理やり思う。

 そういえば僕が19歳の時、武富士の転勤で東京四谷にあったタ
フコングレーベルのレコード専門店に半年ほどほぼ毎週土日通っ
ていた頃、キングストンの話をいっぱい聞かされて、その頃は必
ずジャマイカに行こうと思っていたのが懐かしい。

 こんな形で実現するとは感慨深い。

 HISの岩本さんという女性がテキパキしていて15分で手続き
完了。お昼にチケットを引き取りに行く約束をする。

 HISは、公立図書館に真ん前のビルの20階にあってお客さん
のほとんどは日本人らしい。日本のHISと違いクレジットカー
ドが使えてラッキー。アメックスの景品のボールペンが使い物に
ならずHISのボールペンを貰う。肝心な時に使えないペンを配
ってどうするつもりだアメックス!経費をケチっても使えなけれ
ばまったく意味が無いぞ。

 手続きが終わって、ランチを食べるために一階に下りると、キ
ャセイのキャビンアテンダントのお姉さんとばったり再会。

「こんな偶然があるものか?」と驚きついでにランチを一緒にす
ることに。近くのピサの斜塔がテーマになっているイタリアンレ
ストランへ。

 飛行機でのお仕事についてなかなか聞けない話が聞けて興味深
い。しかし本当にチャキチャキした性格だ。まぁそうでないと出
来ない仕事だもんね。関西出身で、もう香港は9年だそうだ。ロン
グフライトなので中3日NYでお休みらしい。

 日本では大盛サイズのパスタとシザーサラダそしてティラミス
を頂く。パスタはいまいち。ティラミスは美味しい。

 グラウンドゼロにでも行こうかと思ったけれど雨が大降りにな
ってきたので美術館かライブでも行こうかということに。そうい
えばラジオでビリージョエルのムーヴィンアウトが何度も流れる
のでコンサートでもあるの?とNYウォーカーをチェックすると
全編ビリーの曲が23曲フューチャーされたダンスミュージカルが
公演されていることが判明。

 さっそくチケットを取得するために直接ブロードウェイへタク
シーで移動。当日12時を過ぎると直接でないと買えないためだ。

 金曜日なので当日は無理かなぁと思ったが幸運にもチケットを
取得できてラッキー。

 さらに雨が酷くなってきた、通りに出ると「アンブレラ!アン
ブレラ!」と傘を売っているので5$の折畳み傘を購入。

 ところが開いてみると、いきなり壊れてて使えない。あまりの
いい加減さに呆れる。

 仕方なくシアターお隣のマリオットホテル8階のラウンジで作
戦会議。開演まで4時間あるのでスパにでも行ってみようと言う
ことでデザイナーズホテルで有名なダブリューホテルへ。

 ロビーの内装はさすがに手が込んでいてかなりカッコいい。
さっそくスパの料金を確認すると香港に比べてべらぼうに高い事
が判明して勿体ないということで断念。楽しみは香港にとってお
こうち!ちなみにNYのスパとはエステやマッサージのことで温
泉ではない。

 そうこうしてると雨が上がったのでブロードウェイを散策。

 ミュージカル観戦。生バンドによるビリーの曲にしびれる。
ビリージョエルといえば9・11のワールドトレーディングセン
タービルのテロの追悼コンサートで「NYステートオンマイマイ
ンド」を熱唱していたことが記憶に新しいが僕の中学時代に何度
も聞いた曲のオンパレードで鳥肌連発。素晴らしい内容に満足。
 
 本場のミュージカルを観てNYに来たんだと妙に実感する。

 約2時間の公演終了夜10時。さらに雨が大降りになってきた。

 お腹が空いたので彼女とマリオットホテル8階の寿司バーに。
あったかい味噌汁とソフトクラブロールとダイナマイトというサ
ーモンにアボガドとマヨネーズソースと蟹のサラダを頂く。

 ひとつのロールが大きくて3つでお腹いっぱい。

 夜12時。タクシーが捕まらず、今日も自転車タクシー。まず彼
女をレキシントンのホテルに送って、僕はハドソンホテルへ。

 つくづく今回の旅は道連れ世は情けというか、無計画の割りに
充実している。計画なんて無いほうがおもしろいのではと思って
しまう。

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  2004年07月28日   岡崎 太郎