朝8時にホテルのロビーに工場お抱えの運転手が迎えに来た。 彼も中国語しか話せず。コミュニケーションは「ニーハオ」の み。そんなわけで工場まで2時間半は完全無言となりました。 |
車は二世代前のアウディーA6つまりアウディー100。
高速道路を160キロでぶっ飛ばす。公安の車もバンバン追い抜
く。なんだこの国はスピード違反はないのか?
幸い道路が良好なので揺れはほとんどない。しかし前を走る車
をSの字で縫うように追い越していく。これでは事故らない方が
おかしいくらいだが心配しても仕方ないので一眠りを決める。
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工場に到着。
感想は一言「でかい」
アパレルの工場なのだが、たった5年間で約2万人の従業員を
抱え、生地から縫製まで一貫生産をしている。
この数年は、自社ブランドで中国国内に進出するなど元気がい
い。もちろん上場企業である。
それにしても2万人といえば立派な街である。
郵便局に銀行にスーパー。社宅としてのマンションが何十棟も
建っている。さらに来客用の立派なホテルも併設されている。
完璧に街である。
しかし驚くのはまだ早い!
この工場、なんと発電所まで所有しているのだ。
はっきり言って大袈裟だが、実際この火力発電所もしっかりデ
カイ。停電用のミニサイズではなくて、本物サイズである。
おかげで停電も電気代も気にせず、工場の中はクーラーがしっ
かり効いている。
工場の方は、イタリアや日本の最新機械が惜しげもなく投入さ
れている上、立ち上げ当時はイタリア人指導者が7人ほど常駐で指
導にあたったそうで、技術も一級。
世界のそうそうたるブランドも実はこの工場で作られている。
ブランドは明かせないが、驚きである。
種を知れば「なぁーんだ」であるが・・・
ひと通り見学を済まし併設のホテルで昼食。
次に日本人技術者が指導する中型規模の工場へ移動する。
もともと日本人が作った工場の責任者だった中国人が独立設立
した工場だそうだ。
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担当者が秋冬製品の仕様とサンプルのチェックしている間に見
学する。
正直ほっとした。
こちらの工場は僕の頭で理解できる規模だ。はじめに見た工場
はスケールがデカ過ぎ。どうやってコントロールしてるか見当が
つかない。
しかし日本の工場は生き残る術はあるのだろうか?
高付加価値商材を作れば大丈夫なんて幻想に思えてきた。
それほど中国のクオリティーは高い。
中国が本気になれば、技術の差は、時間の問題だろう。しかも
機械は中国の方が新型であり労働コストは日本の何分の一。
これでは、日本が勝てる計算がたたない。
いろいろと考え直さざるえない。今は答えを失ってしまった。
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