436-上海2日目 夜

 

夜は上海市内の日本料理屋「にんにん」でお食事。日本人が調
理しているそうで、味も内装もまったく品川かどこかのお洒落な
居酒屋といった感じだ。

 

 単身赴任で上海11年目、今年64歳の「Kさん」と懇親。
この業界で上海に来て「Kさん」を知らない人はもぐりだそうで
とにかく上海の縫製事情に詳しい。

 どの工場は誰が立ち上げメンバーで今は何処に行ったのか、ど
のメーカーが誰を経由してどの工場で生産をしているか、技術指
導は誰なのかまで全てを把握している。

 まさにヌシだなぁと関心した。

 話題は中国の工場でいかに日本人指導者が中国の労働者とコミ
ュニケーションをとるのかになった。

 彼曰く、大切なことは歴史の長い中国を理解し、日本はこうだ
などと言う理屈は忘れること。

 郷に入れば郷に従うという事だそうだ。

 つまり理解してから理解されるの原則なんですね。

 なんといっても年功序列の無い環境なので、転職することが給
与を上げていく道であり。そういう意味では完全に実力主義な国
ですからね、今回の視察でも女性の活躍が凄い。最初に見た馬鹿
でかい工場で2万人を束ねているのも女性マネージャーだった。



 弊害もある。

 自分の給与が上がらない改善や指導には従わない。自分の仕事
にしか興味がなく、手が空いたからといって誰かの手伝いをする
などと言う気持ちはゼロだそうだ。

 もともと個人主義の資質が強い国なので仕方ないといえば仕方
ない。

 そういえば欧米や日本に留学した若い世代が「チーム」を学び
彼らの影響で体質が少し変わるだけで世界一協力な国になると10
年前にソニーの中国駐在員の尾崎さんから聞いたことを思い出し
た。

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 ホテルに戻り、昨日行ったマッサージに今日も行く。

 すすめられるまま、真空にした10個のガラスのコップで背中
を吸引する。値段は10元。

 これが痛い。

 とにかくこれは絶対おすすめできない。
背中にはうっ血し丸いキスマークが10個もできた。

 最悪である。
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  2005年08月19日   岡崎 太郎