457-何気ない対応

 

家の革張りソファーの痛みが激しい。

 新調しようかと家具屋をまわってみた。

 

 最近の流行なのか、1960年代の中古家具を再生しているお店
が気になった。

 確かに渋い。かっこいい。
 しかし、この手の家具は配置する家自体が問われる。

 さて

 皮のソファーの話だが、再生家具を見ていて?と思い店員
に確認した。

「皮なんだけど、これもリペアしたの?」

「はい。丁寧にクリームとオイルを刷り込んだんですよ」
 ほほう。では僕んちのソファーも再生できるかも知れないぞ。

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 そういえば、一時期TV通販で皮用のクリームをやってたけれ
ど「えーと」「ドイツ製で・・・商品名は?」

「ラナパー」

 そこで知り合いに電話をする。「ねぇねぇラナパーって使った
ことあるって言ってたよね」

「あーはいはい。あれいいけど必要以上にテカりますよ」

「そうなの?」

「丁寧に汚れを落とした後、ミンクオイルで磨いてみれば」

「なるほどね」

 そんなわけで昨日は皮用のオイル&クリームを買いに街に出た。

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 ところが行く店行く店の対応が悪い。

「すみません。皮用のクリーム探してるんですが・・・」

「ありません」
「靴屋に行けば?」

 簡単に書くと全てこういう感じです。

 なるほど意外に用途別の製品ってあるようで無いんだ。
 不思議と感心しながら、僕はもうひとつの事に気づいた。

 それは「商品がなくても平然としている店員の態度だ」

 今対応しているお客さまは明日のお客さまかも知れない事を
忘れている。

「なくて当然?」>>>>「なくて申し訳ない」
この気持ちがないのだ。

 それは「お客様の問題点を解決する」という意識が希薄なので
す。

 顧客視点に立つ大切さを忘れては本末転倒ですね。

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 どうにかミンクオイルを手に入れてソファーを磨いてみたが
結果は・・・うーんどうもイマイチ。

 もっと早くから手入れしとけばね。

 

  2005年10月05日   岡崎 太郎