最近はソフトウェアーが進歩したおかげで製作環境は飛躍的に
向上している。
ロゴひとつデザインするにしてもレタリングやタイポグラフィ
ーの基礎が何もなくても、それなりの作品が作れる。
色やサイズの変更は、それこそクリックひとつお手軽だ。
センスのいい素人がデザインを楽しめることは素晴らしい。
さてチラシやカタログ等のセールスツールにおいてデザインの
善し悪しの前に思案しなければいけないことがある。
(体裁を整えるのは最後の仕事である。もちろん読みやすく綺麗
で整っていることが悪いわけではない。ただし中途半端な優等生
的なデザインはインパクトが低いことが多い)
セールスツールを製作するにあたって、デザインの前に考える
べきことは、まず目的がセールスであることをしっかり意識する
ことだ。
セールスツールである以上、お客様に買っていただけなければ
意味がない。そのことを忘れないことだ。
次に何を中心に伝えるかを考えないといけない。
一番強く伝えたいことは何かを考えること。最大のセールスポ
イントは何かを考え抜くことだ。
ヒントは効果にある。その商品を使用した後にもたらされる効
果または効能またはいい結果を考えるのだ。
そしてその現象を一番短い言葉で的確に、そしてインパクトを
もって伝える言葉つまりヘッドキャッチコピーをいくつも考える
のだ。もちろん口に出して読んでみてリズムをチェックすること
も忘れてはいけない。
その商品のオリジナルで素晴らしいポイント。ユニークで他社
にない性質を思う存分表現しなくてはいけない。
そのためには商品のことをよく知らなければいけない。他社の
製品との比較を行い、その適正を理解することはもちろんだ。
この際、コンピューターの画面で考えるのではなく紙とペンを
使い手書きで思考作業をすることがベストである。
コピーが決まれば、その周辺を守るべく補足事項を丁寧に配置
する。最低限必要な情報を付加すると考えればいいだろう。
通販規定や商品のスペックなどがこれにあたる。
次に、セールスツールをより効果的なツールにするための写真
やイラストを考える。間違ってもこの際、ありものの素材を適当
に配置するのではお粗末だ。
スペースをただ埋めるだけといったマインドではなく、よりよ
いツールとはどうあるべきかを考えて欲しい。
そして最後がデザインである。
デザインを行う上においては、まず当初の意図が大切である。
意図がないまま、コンピューターに向っていい結果がでるはずは
ない。そこそこ操作スキルのある人であれば意図がなくてもそれ
なりの仕上がりのツールを作れてしまうからだ。
どんな意図をもって製作に臨むのか。
それが問われているのです。
このツールを見たら絶対欲しくなる。絶対買いたくなる。電話
やメールがパンクするほど注文が押し寄せるぞ!という予感を感
じるツールを作ろう!
妥協や惰性の産物。やっつけ仕事では売れる商品も売れるわけ
がない!