563-ネーミング。

ちまたには普通に存在する言葉でありながら、意外と商品には
ついてない言葉を見つけた時は嬉しい。



在るのに無い。


 実は今回半年ぶりに7冊目になる僕の新刊タイトルがこれだ。
 その名も「夢トレ」

 「イメトレ/イメージトレーニング」は正式な言葉だが「夢トレ/
夢トレーニング」とは正式には存在していないようだ。


 ちなみに「夢トレ」をGoogleで検索すると今日現在まだ
175件しかヒットしない。「ユメトレ」で25件「ゆめトレ」
に至ってはたったの6件。

 これだけ言葉から雰囲気の理解ができるのに一般的には使われ
ていないという事である。

 そういえばRIP SLIMEの大ヒット曲「楽園ベイビー」で
「夢トレ」という単語が使われていたが・・・。

 もちろん書籍のタイトルとして使われたのは今回初である。

 タイトル会議で僕が望んだのは「木村拓也>キムタク」「プレ
イステーション>プレステ」「メールアドレス>メアド」「海老
のチリソース炒め>エビチリ」他にもアーティストではドリカム
・レッチリ・ミスチル・モー娘(モームス)のように短縮されて
市民権を得る言葉であることだ。

 担当の編集者Hさんと6時間近く唸った結果、ようやく脳内に
一筋の光が暗黒雲の合間から差し込んだ。

 それが「夢トレ」である。

 毎度のことだけど、タイトルって難しい。
 長いタイトルかスパッと短いタイトルか?

 まず「興行的に売れるか?」「強さがあるか?」という命題に
「今どきの流行的には・・・」などと言う意見にも左右されつつ
最後は「好み」で決定される。

 産み落とされたタイトルは、表紙にデザインされ本屋に並ぶ。
そして本の売れ行きがネーミングの評価になる。

 売れればOK。勝てば官軍なのだ。

 どんなにいいネーミングでも売れなければアウト。

 そんなわけで「夢トレ」が広く世の中に行き渡ることを願う。

 

  2006年07月03日   岡崎 太郎