607-計画

「1日3分夢実現ノート」の帯には「計画なんて必要なし」と書
いてある。

 さて計画は本当に必要ないのだろうか?


 

 ちなみにここで言う計画とは、何を何時までにどういう手順で
どんな配分で行うかと言うプランニングやスケジューリングの事
である。

 もっとも一般的に思い出されるのは、夏休みの宿題や新商品企
画などだ。言い換えれば、効率を考え最小の労力とコストで目標
を達成するための道筋を考えることだと言える。

 気のすすまない仕事や作業を滞りなく進めるのに計画は大変役
に立つ。もちろんチームで作業を行う場合などもっとも効果が大
きい。

 そう考えると計画することが無駄であるはずがない。
であるから計画は大切である。

 じゃあどうして計画が必要ないなどと書いたのだと思われるだ
ろう。まずこれには素直に謝罪するべきかも知れない。

 当時、オーバーな表現だが、計画の前に「何を」達成したいの
かをもう少し考えようという提案として書いた。

 そんなわけで当時「何」が引っ掛っていたかを整理したい。 

 まず、スピードである。

 本当にやり遂げたい事を進めて行くのに「スピードや効率」を
考える必要があるのかという疑問だ。
  
 だって絶対成し遂げたいんだから、その方向に向って進むだけ
でいい。いつまでにはあくまで希望であって、少々ずれても問題
はないはずだ。成し遂げることが大事なはずだからだ。

 できれば早い方がいいという気持ちはもちろんわかる。同様に
夢に日付を入れる効用もわかる。しかし過ぎたる制約はストレス
しか生まない。

 うまく言えないのだが、ほとんどのコトは計画よりも一歩を踏
み出すことでスタートする。

 たとえば一軒家を購入する場合でも、モデルハウスに行けば土
地からデザインそして借入れ計画まで業者が指南してくれる。

 保険に車に資格にしてもそれぞれのプロに相談する方が素人が
悶々と考えるより簡単だ。そのやりとりの中で勉強をすればいい
大切なことは騙されないように自分のペースを守ることだ。

 計画より行動が先なのだ。
 
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 それから計画するにあたっての基礎的な知識や体験が希薄なう
ちに計画をすることの危なさだ。

 一度も会社で働いた経験のない学生が入社して半年後、こんな
はずじゃなかったとは、体験不足が招いたズレである。

 会社が悪いのではない。自分勝手に計画をしたって、あまりに
も現実からかけ離れた計画に意味がないだけのことである。

 そう考えるとまずは行動した後、走りながらでも考える方が先
だと思う。やっぱり動いてみると想像と違うなぁといつも思う。

 その結果、準備が間に合わなかったりもする。しかし回避不可
能なことなんだから、いくら考えても仕方がない。
 
 次回はきっと少しは準備もできるだろう。そう考えるだけだ。

 なにせ人間は知れば知るほど億劫になる傾向がある。知ってい
れば先には進まなかったという経験は誰にでもあるはずだ。

 失敗は恐怖を生み、二度とその近辺に寄り付きたく無い想いを
生む。

 なので失敗を恐れず、学んだ体験と明日を切り開く知恵と工夫
で先の失敗を乗り越える情熱が必要だというコトがわかる。

 計画する能力よりも情熱が先である。

 計画がなければ行動できないなんてのは言い訳でしかない。

 そんなことを考えていたのだ理解いただけるだろうか?


 

  2006年12月01日   岡崎 太郎