609-運動

 その昔、自由民権運動と呼ばれる運動があった。
 全共闘時代もそうだ。70年安保を巡って運動は激化した。


 なんと呼ぼうと勝手だけど、ある思想の基に大勢の人間を団結
させ旧体制を突き崩す方向に動かすことを運動と呼ぶのなら、そ
ろそろそんな運動がはじまるエネルギーの循環が巡ってきている
感じがする。

 運動は人間を熱くさせる。

 時代を味方にしたのなら、ほんの小さな「きっかけ」から始ま
り共に進むべき仲間が小集団を作り、すぐに雪だるま式に大きく
なり回転を上げパワーを温存し存在を誇示しはじめる。

 そして呆気なくパーンと弾けるまで増殖を続ける。

 ラテンアメリカ12カ国中8カ国が左翼政権に傾いた。非同盟
諸国は世界の過半数を超える115カ国に膨れ、アメリカの鼻先
ハバナで会議をぶち上げた。東西冷戦の対立軸に変わり、台頭し
てきた新勢力との対立がはじまっているんだ。

 でもイスラムとアメリカの対立さえ日本にいるとよくわかんな
い。海外のニュースと国内のニュースvs海外のマスコミと国内
のマスコミ。これは同義ではない。

 世界は明らかに今までと違う方向へ動きだしている。
だからもっと世界に目を向けよう。もっと自分の頭で考えよう。

 幸いにも海外メディア発信のニュースもキャッチしようと思え
ばキャッチできる時代である。

 国内の話だけに終始するのは、この時代に生きる人間としてど
うなのだろうか?もう一度考えるべきなのだ。

  2006年12月08日   岡崎 太郎