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そこで解約の手続きをはじめた・・・

　なにせヤフーを契約したのが５年前のことで、契約当時の資料が何処にあ
るのか？取り説関係の納まった引き出しをひっくり返した。

　ようやくガイドブックを見つけ電話をするが、連絡先のほとんどが変更さ
れ繋がらない。事務所の移転が原因なのだろうか？ＩＴ業界の雄なので仕方
ないのだろうか？

　ヤフーＢＢでは経費削減のため紙の請求書は月２００円のオプションにな
っている。必要があればネットのマイページで確認すればいいという事なの
だろう。

　しかし新しいマンションはまだネット環境が整ってない。なので解約のた
めの連絡先がわからない。会社のパソコンで調べ電話をした。

　予想通り音声応答システムが話しはじめた。

「お客様の登録電話番号を入力してください」
　ほいほいと入力する。

「お客様の登録番号下４桁を入力してください」
　
　これは困った。そんな番号覚えていない。わからないのだ。
　適当に４ケタを入力する。

「お客さまの番号が確認できませんでした。もう一度入力してください」

　おいおい。意地になって再度適当に４ケタを入れる。
もちろん、適当で駄目なことはわかる。案の定、同じメッセージが繰り返さ
れる。電話を切ろうかと思ったが３度目の正直を願い適当に４ケタを入力す
る。

　しかし駄目だ。どうやら番号を忘れた人用の分岐は設定を考えていないの
だろう。結局電話を切る。

　悔しい。
　もちろんこのままでは困る。

　そこで別の案内番号を探してみる。

　引越しのため解約の方はという案内番号を見つける。すると電話番号の入
力だけで担当部署につなげはじめた。

　プルルル　数回呼び出し音が鳴り録音された声が話し始めた。

「ただいま大変回線が混み合っております。約１分の待ち時間になっており
ます」

　ほほう。待ち時間の表示とは気の利いたアナウンスだなぁと思った。
ところが待てどオペレータはでず結果９分と２０秒も待たされる・・・

　このシステムはどうなってるんだ？と思ったが、８分を過ぎると、怒る気
持ちもどこか遠くへ遠のいた。

ようやく血の通った女性が「大変お待たせしました」と電話口に登場した。

　僕は「はい。大変待ちました」と嫌味を込めて答えた。

　女性は恐縮しながら「このお電話で解約の手続きはすべて終了します」と
話しはじめた。　

　このトークに僕はムムム「お主できるな」と感心した。
そうなのだ解約の電話で頭に来るのは「たらいまわし」にされること。

　素晴らしい！この一言は顧客サイドに立ったトークだと言える。なかなか
お目にかかれない。

　その後トントン拍子で手続きは進んだ。聞けばＮＴＴから移転案内が届い
ており、自動で解約手続きがすすんでいるとのこと。連動などしていないと
決め付けていたので驚いた。

　ただし貸与していたモデムを返送する必要があるそうだ。

　普通に考えれば当然のことだが、意外と解約時はウヤムヤになることで
この点をしっかりやってるのは流石ヤフーだと感心する。

　さて最後に僕が痺れたのは、この一言！

「岡崎さま、２００２年から５年間長期にわたってご利用頂きありがとうご
ざいました。またご縁がございましたら、ぜひとも・・・」である。

　契約期間を伝え、感謝を述べる。

　うーん。電話番号がわからない・電話が繋がらないのは、けして軽くない
問題だが、オペレーターの教育や質は、なかなかレベルが高く、気持ちのよ
い対応であった。

　なにせ負をプラスに変えるほどのレベルなんだからね。