携帯電話にしてもブルーレイにしても最近の電化製品の「操作性」は機能
が増えるにつれてどんどん複雑になる。
事務所にあるパナソニックのブルーレイにしても自宅のソニーのブルーレ
イにしてもリモコンはボタンが盛りだくさんだ。
アップルTVのリモコンと比べてみてほしい。
簡潔なボタン構成。
驚くことにi-podとまったく同じなのだ。
電源のオンオフさえない。
なのに「YouTube」から「ITMS」まで操作できる。
操作は画面に表示されるメニューから行うのだが、このメニューが
これまた簡単なのだ。
一貫したジョブスの哲学なのだろうが、大いに学ぶ点があると思う。
さて携帯電話の操作性も考えてみよう。
メーカーによって操作性が違うのは理解できる。
しかし新製品がでる度に操作性が大幅に変わるのはどうだろう。
新しい製品を使うための障害になってはいないか?
自宅のブルーレイをソニーにしたのは、それまで使っていたHD/DVDが
ソニーだったからで、操作性が同じだと考えたからだ。
ところが、まったく刷新され、しかも使いにくいと感じた。
もちろん慣れもあるが・・・。
なぜこういうことが起きるのか?
どれほど顧客を意識しているのか?
パソコンには「クラシック表示」という機能がある。
表示を切り替えることで、昔の操作性をエミュレートできる機能だ。
中身はほぼパソコンなのだから、アプリケーション側で制御できる部分が
大いにあると思う。
また番組表の表示がカラーになって賑やかになった。
しかし正直、見にくい。
たくさんの色を使いすぎるて余計に判別が難しくなっているのだ。
これなどレイヤー機能で、もとめるカテゴリーのみを浮き上がらせる
など可能ではないのか?3D表示にするなんてのも面白いだろう。
また毎日の視聴をDB化して、良く見る番組をランキングするなど
まだまだやれることは多い。インターネットでは普通のことを家庭製品に
応用するという視点だけだと思うのだが・・・。
マーケティングの基本のひとつに「LTV」がある。
ようは「顧客をどれだけ顧客として繋ぎとめるのか」という事だが
そういう視点をもう少し大事にしてほしいものだ。
「使い易さ」とは何か?
「デファクトスタンダード」は何か?
「ユーザビリティー」を向上させよう。
既存の延長線上にない発想が求められている。