「派遣切り」で職を切られた人達を他人事としてる場合ではない。
もう派遣だろうが社員だろうが構造はまったく変わらない。
この不景気で会社の売上げが下がればクビになる可能性はある。
2009年1月の完全失業率(季節調整値)は4.1%で有効求人倍率は前月を
0.06ポイント下回り0.67倍となり2003年9月以来5年4カ月ぶりの水準。
連日のように大手企業のリストラがニュースで流される。
見出しだけでも
●旭硝子 :正社員700人に一時休業日
●富士電機HD:正社員1200人と派遣社員2200人削減
●シャープ :初の最終赤字1千億円 非正規1500人削減へ
●日立製作所 :プラズマパネル部材生産撤退、国内外7000人配置転換
●パナソニック:パネル生産拠点の集約、国内外1万5000人削減
●ソニー :テレビ生産拠点集約、国内外1万6000人削減
●パイオニア :プラズマテレビ撤退、国内外1万人削減
●法人企業統計:経常利益は記録的な大幅減 10~12月期
●グッドウィル:正社員4500人削減 製造業派遣撤退へ
●日産自動車 :新たに2万人の従業員を削減:大規模なリストラ策を発表
●NEC :欧州のPC事業完全撤退 09年3月期の純損益2900億の赤字
●米GM :最終赤字3兆円 売上高17%減
●アメリカ :失業率は92年以来最悪の7.6%に
なにせ2007年10月を起点で世界の金融商品(株式含む)の下落で失われた
金額は約4000兆円という。これは世界のGDP(国内総生産)の1年分が消失
した計算である。
最近よく引き合いに出る1930年代はじめの世界恐慌時は、ダウ平均が90%
近くも下落し、労働者の4人に1人が失業した。
もちろん欧州からアジア・日本も影響を受け長期の不況に陥った。
そんな経緯を考えれば、楽観できない。この規模からすれば日本でおきた
バブル崩壊など些細なことと感じられるが、それでも日本経済は10年を
失ったのだ。
さて冷静に考えてみよう。
多くの人が不安を感じている。これは間違いのないことだ。
しかし不安の末に何か具体的にはじめているだろうか?
残念なことに危機は目の前に顕在化しないと動機にならない。
太ってるなぁとは日頃から感じているのと、健康診断で糖尿病と認定
されるのとの違いである。
これだけ急激に不況に陥ると、自分のスタンスやポジションを変更するこ
とは難しい。
理由はさておき、さっさとスイッチを詰まんで切り替えることだ。
できること。やれること。やんなきゃいけないこと。
を時間をとって考え、さっさと結論を出して行動する時だ。
世界はリセットされているのだ。
今までの価値観は通用しない。
「下げたら上がる」「半値八掛け二割引」など投資の常識は吹き飛んだ。
自分で考える力・自分の人生のハンドルを自分で握ること。
生きる力が試されているのだ。