115-オカザキ講演禄(6)・スピードと拡張性

 

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オカザキ講演禄 (6)
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こんにちは、オカザキ・マガジン配信スタッフの井手です。

オカザキが上海出張のため、メルマガの執筆活動ができません。
そこで特別企画と称して、オカザキ講演禄を紹介しています。

今回の講演禄は、6月19日に東京にて講演して内容を、
デメケンの亀田さんが書き起こしていただものを転載いたします。

 

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■スピードと拡張性
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だからコンピューター屋さんの話だともうさよならという感じで、
テストに集中をする。

じゃ次に何が大切か。

一番大切なことはスピードですね。

スピードというのは商品企画から媒体を選んで、広告原稿を作っ
て、媒体に差し込むまで、ここのリードタイムを短くしろと。
長いと駄目です。世の中の変化のスピードは本当に早いから、今
売れると思ったら今やらないといけない。

で、このリードタイムの話をテストと絡めて考えていくと、いろ
んなことが見えてくる。

たとえば媒体を雑誌にします。
今6月ですから媒体に電話をかけたら、9月の25日発行とか、もし
あいていれば8月の20何日発行かもしれません。

じゃ仮に6月で8月に入るとしましょう。
テストの段階で8月に入れますね。8月の27日に本が出ました。
1週間の初動を見ました。9月の頭ですね。9月の頭に良かったか
らまた入れようと思ったら、9月の27日に入らないですね。

入って10月の27日ですね。どうですか6月から10月まで、

6、7、8、9、10と一回テストして雑誌でぐるっと回すのに5ヶ月
かかるんですよ。はずしたらどうしますか。
はずしたらまたテストですよ。
なかなか立ち上がらないでしょう。

雑誌でテストをするとこうなります。
新聞折り込みでテストすればもっとリードタイムは短いですから・・


あともう一つ。拡張性の話です。
雑誌と新聞の違いを考えてみると面白いのですが、女性週刊誌と
言われるものは、「週刊女性」はみなさんたぶん駅とかで見られ
ると思うのですね。

地下鉄の中にも中吊りでよく貼ってありますから、認識されてい
ると思いますけれど、仮に「週刊女性」でテストをして当たりま
すよね。そしたら当然「週刊女性」の次ぎ行きますよね。

ですけど当然広げたいですね。さっきぼくが言った拡張性の話で
す。そうするとどういうところに広げられるかと言うと、
「女性セブン」とか「女性自身」とか同一カテゴリーで、上に移
動するのか横に移動するのか、要は面積を広げるという話です。

じゃ次です。同じですね。

月刊女性誌でたぶん、「JJ」というのが一番発行部数が出てい
ると思いますけれど、この「JJ」でテストをしたらどこにのば
せるのか。「キャンキャン」「RAY」に。

これはほんのサイズから厚さから、ほんのテーストからほとんど
同一展開しています。

次、赤ちゃん雑誌。
「ひよこクラブ」「赤ちゃん」「プチタンファン」「ベビーエイ
ジ」バルーン」とか「たまごクラブ」などいろいろあるんですけ
ど、雑誌の種類が何冊あるかということだけではないんですね。

「JJ」の発行部数が今何部で、このカテゴリーが何部ある、そ
れが媒体カテゴリーのマックスの数値ですから、変な話赤ちゃん
雑誌で20万とか30万出ている雑誌はないですから、全部足しても
40万か50万しか商圏がないんです。

で、女性週刊誌だともう少し部数があるかもしれませんから、3
誌足せば何部という話になる。

一番やってはいけないのがどういう話かというと、

この上に健康雑誌というのがある。特に健康食品のご相談が多い
ので、ここもよくお話をするのですが、「わかさ」で当たったか
らと言って、「今日の健康」はNHKなので入れにくいですが、
「わかさ」「安心」「ゆほびか」とかいうのですが、これが当た
ったからといって、発行部数が少ないんで横展開しても大きなリ
ターンが求めずらい、媒体ジャンルとして。

そうすると雑誌テストで5ヶ月かかるわけでしょう、5ヶ月かかっ
て同一媒体でまたやって、当たればいいんですけれどはずすこと
もあるわけですね。

横展開で拡張が出来ないという話になると、一体なんのためにテ
ストをやったのという話になりますね。

でもよくある話なんですよ。横展開・拡張出来ない。

つまりそれはとても意味のない話なので、考えてもらったらいい
かと思います。


<オカザキ講演禄 (7)最終回へつづく>



 

  2002年07月31日   岡崎 太郎