128-お客様の意見をお伺いする

マーケティングで言うヒアリングです。

ヒアリングとは技能です。

 

質問の設定・質問の前提条件・ヒアリングの対象メンバーの選定

ヒアリング応答からの仮説組み立て、または検証。

素人がかじってどうにかなるものでは、あリません。

実経験を積んだヒアリングのプロがある一定以上のコストを掛け
て初めて意味がでてくるのです。

つまり中途半端に偏ったお客様の意見を集めても仕方ないし・・
お客様の意見を、正面から聞いていいものと、その裏側を感じ取
りながら聞くのでは、意味が違いがちなのです。
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そもそも日本人はとかく、
お客様の声を大事にしろが好きなようです。

僕も先輩社員からよく聞かされました。

お客様の声に耳を傾けろ・・・そこに答えがある。

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ほんとですか?100%ですか?

どんな場合ですか?

既存商品の改善提案?新商品の企画?サービス?売価?卸値?
サンプルをつけろ?広告協力をしろ?こうしたらもっと売れる?
言葉の使い方?その他いろいろ・・・・・・?


僕は100%とは思えないんです。


結構悪い場合があると思うんです。

・・・・あえて言うなら・・・・。

わざわざ意見してくれたお客様に感謝はします。
そんなことは商売だったら当たり前だと思います。

しかしそれは態度の問題だけ。ではその意見をほんとに真剣に
議論するべきかどうかは、その意見毎個別の問題だと思います。

やってない会社・人が多いので、やればやってないよりは、
少しはいいと思いがちですが・・・・・

冒頭に書いた通り、中途半端にやるなら最初からやらないほうが
いいです。


商品に返信ハガキを入れて、お客様の声をいただくとします。
10000人のユーザーのうち、ハガキに意見を書いて戻してくる
ユーザー数は何人(何通)ですか?

5枚?

その戻った5枚のハガキの意見は、
いったいどれだけのユーザーの意見を代表してるんですか?

もしそのユーザーが、
自社がもともと想定した販売ターゲットから外れてるユーザーの
意見だとすると、盲目的にその問題を解決すれば今度は逆に多数
側に問題が起きる可能性がありますね。

「こっち立てれば、あっち立たず」
(意見が好きな塊の偏った意見とも言えるわけです。)

もう少し言うと、言われてからやったところで、当たり前の普通
の領域からは抜け出れはしませんし抜けれないどころか、どんど
ん恐ろしく一般的な落ち着き所に、落ち着いちゃうんです。

また、ここが悪い・あそこが悪いなんてね・・・・無責任な人の
意見なんてあんまり意味が無い。


ちなみに貴方は「プロ」ですよね?

道場六三郎の吸い物に味が薄いとか濃いとか、素人は意見しない
ですよね・・・・「これが道場さんの味なんだと。」

特に味が濃いとか薄いなんて、個人の嗜好ですし
家庭環境で変わりますからね。よほど辛くない限り。

つまり「オリジナルのプロ」か「プロと認められてるか」どうか
です。

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もっと爆発した発想。

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当たり前のことだけやってて・・お客様の予想を超えれるような
驚きの商品やサービスなんて生れるわけがないと思いませんか?

所詮お客様は素人です。素人は素人です。

たまには、素人の視点ならではの意見に、
「目からうろこが落ちた」なんて美談がありますが・・・・・

最近のドラマでも所詮買う人は素人なんて台詞がありました。


素人発想の「いいかげんな意見」がほとんどなんです。
プロは、そんな意見に翻弄されるべきではないんです。

意味があるかどうか?見分ける力が必要なんです。
なんでもかんでも聞くのが最善ではないんです。

聞かなくて、答えを出さないことも一つの答えです。

カラオケに行って歌った後、どんなに普通な歌声でも、盛り上が
ってしますものですし、「うわー中村さん歌上手」みたいな・・
社交辞令?ばっかりでしょ・・・・

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まとめ

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売上げが悪くなれば、ついつい硬く気弱になりがちですが・・
信念を貫くところは貫かないと、自己の価値観が無い商品・サー
ビスに成り下がるだけの話です。

ですからプロとは、そんな素人の感覚・意見・見方も把握した
上で、消費意欲を煥発するアイデアを、発想できる人でなければ
なんて考えるわけです。

一度飲みながら皆さんと話したいですね・・・・。
このテーマーは深いからね・・・・(笑)

では今度のセミナーの後に二次会で盛り上がりましょうね。

 

  2002年09月02日   岡崎 太郎