129-ほんとうにそれは失敗だったのか?

仕事でもプライベートでもよく人間は失敗をします。

しかしです。やってる最中に失敗を考えていたら成功できるもの
も成功できなくなってしまします。

失敗を恐れる上に、判断を間違えたり、調査に時間がかかったり
変な保険を掛けすぎたり・・・・・・

「ほんとに大丈夫なの?」無責任な第三者の意見が弱った心に
追い討ちを掛けます。いつもなら「何言ってんだ!」と跳ね除け
れるのに、まったくこういう状態の時こそ・・・参ってしまい
がちですよね。

ここで問題になるのは金額の大小なのでしょうか?
それとも巻き込んだ第三者への保障?それとも自分の体面?

失敗することで、今度新しく行う事にさらなるプレッシャーが
生まれる事もよくあることですよね。

ほんと怖いし辛い。

そういった漠然とした将来への切符を失くしそうな焦り?


でも乗り越えていかなきゃいけない。


ほんとに克服しなきゃいけないことは逃げてても仕方ない。
今までの安心で安定した環境を捨てなきゃいけないかも知れない

でもその暖かい環境にいればいるほど、未来は萎みっぱなし
その居心地のよい環境を蹴り飛ばして、チャレンジすれば、
きっともっと自分の望む清清しい未来が、近づいてくるんです。

でなければ成長がない。
(成長がなくてもいいという考え方もありますが・・・・)


会社が年商10億から30億・・・30億から50億 そして100億の企業
へと成長していくには、その製品・サービス・組織・仕組・人事
と経営に関係するすべてをバージョンアップさせていかなければ
いけません。

そのためには今は支障なく上手く行ってる箇所にもメスを入れて
いかなければいけないんです。

辛い作業です。並大抵では出来ません。
創業当時から連れ添った仲間のリストラだったりね。

辛い。こんな資本主義どっか間違ってるよ・・・もう競争なんて
止めようよなんて声が聞こえてきそうですが・・・
(いやな人はやめればいいと思うんですが・・・)


大ヒットさせる予定でたくさんつくったけれど・・・・
半分も売れなかった・・・・・

確かに失敗は失敗です。

でもその後、同じような製品がバカ売れしたりね・・・・
もっと機能的に粗悪な商品が、なぜか売れたりね・・・・

スクエアーの映画ファイナルファンタジーがそうですよね
製作期間4年余157億円というハリウッド超大作なみの制作費
をかけて、新しい表現を作り出そうとした。

1995年フルCGの長編アニメーション『トイ・ストーリー』が
完成し、次は実写のようなフルCGで映画だと誰もが考えていた。
G・ルーカスやJ・キャメロンもフルCGの構想を口にしたが、
技術/費用の面で誰もが躊躇していた。そんな中、映画経験が全
くないスクエアは、一つの歴史的役割を担ったのである。

しかしソニーピクチャーズ/コロムビア配給・全米2649館以上で
公開したにも関わらず、興行成績はまったく振るわず・・・・・
世界中の興行成績の合計は、制作費の半額にも達しなかった。

その後のDVDも初回限定マニア向けセットは完売したものの
それ以外は完敗。当然そんな120億の赤字はグッズやライセンス
だけでは到底埋めれるはずもありません。

それが原因でスクエアも大赤字・・・・・・・


失敗した原因なんて後からいくらでもつけられますが・・・・・
そんな分析には意味がない。

結局
原因の多くは、弱気です。

原因の多くは、慢心です。

つまりやってる自分達の問題です。

心に強く信念を持ち、基本を大事に小さな成功モデルを検証して
勝負に出るところは、細心の注意を払いながら大胆に素早く行動
する。これが大事なことです。

レベルの低い事例や様々な失敗事例と重ねても、それはマイナス
のイメージトレーニングにしかなりえません。

でも最初から小さく小さく脇をしめてやったら・・・こんな
一大プロジェクト自体実現してなかったんじゃないかな?

結果は失敗だったんだけど、ここまで大きな絵を描いて、世界
相手にして、すっ転んだんだから立派だと思うんですよね。


「王様の耳はだれの耳?」なんて・・・・ね。

他人の意見を聞いてたら、
映画自体が出来てなかったんじゃないかな?
 

  2002年09月02日   岡崎 太郎