131-IP電話がやってきた

■歴史

1985年に電電公社が民営化するまで、電話会社といえば、現在の
NTTの前身国営企業の「電電公社」ただ一社でした。

そのころは、今の国際電話より国内長距離電話の料金が高いなん
て状況でした。

ちなみに面白いですよ。
フォーバル社長 大久保秀夫 インタビュー 
http://www.mainichi.co.jp/digital/coverstory/archive/200206/27/

■第二電電・日本テレコム・日本高速通信登場の登場

「電電公社」の独占が破られたのは民間電話会社の出現でした。

第二電電は無線、日本テレコムはJR線路沿線の専用線、日本高
速通信は高速道路沿いに専用線を引いて、東京大阪間を専用回線
で結んで、それぞれの専用線の出口からNTTの回線に接続する
ことで、安い長距離電話サービスをスタートしました。

その後、東京大阪間から都市へとサービスが広がりましたが、こ
の方式では、料金を引き下げる為の大きな問題がありました。

長距離部分を専用回線でいくら割安にしても、最終的にNTT東
西の足回り回線を使用する必要があり、この部分が従量制である
為、料金の引き下げには限度があったことと、交換機は主にNT
Tの研究所が中心となっている日本独自規格でかつ非常に高額で
あり、設備の導入が必然的に高額になったことが問題でした。

この均衡を破ったのがフュージョンコミュニケーションズです。
今までのKDDIや日本テレコム等との違いは、専用回線の運用
の仕組みでした。

つまり、これまでの交換機ベースの古い技術からIPベースのイ
ンターネットの技術を応用した技術を利用したのです。

同じ音声を送るための機器をそろえるにしても、世界中で一般的
に使用されているIPネットワーク用の安価な機器を使用できる
為、専用回線の構築維持費用は一気に安くなりました。

インターネットの料金が距離とは関係ないように、IP技術を応
用したネットワークですから距離や時間帯に関係ない一律定額の
通話料金が提供されました。

しかし、依然として、NTT東西地域会社への市内足回りの料金
が従量で発生する為、電話を定額でかけ放題といったわけには、
いきませんでした。

■ADSL常時高速ネットが使い放題電話を実現か?

やっと日本でもADSLが普及してきました。

YAHOO!BBは月額3000円を切る低価格で健闘しています。

しかしADSLが凄いのは、高速インターネット接続だけでなく
、音声データのやりとりが可能なことなんです。

これをVoIPといいます。

つまり、月額固定のインターネット料金のみで通話料金が無料と
なるわけです。

確かに、YahooBBフォン同士なら通話料金無料ですよね。

しかしBBフォン同士では無い場合、まだ現在は全国一律3分7.5円
なんです。通話料金を無料にするには、2点間をTCP/IPのみで接
続が必要なわけで、直結出来ない場合、従量制となるNTTの電
話交換機を使用してしまい結果、足回りの料金がかかってしまう
からなのです。

ですから実際、使い放題になるのは同じBBフォン同士であり、
それ以外の電話へは格安とはいえ、3分7.5円の従量制なのです。


■050から始まるIP電話用、番号が付与予定

若干の制約があるとはいえ、IP電話の安さは通話料金の多い企
業では費用効果が体感できるでしょう。

例えば、札幌、東京、名古屋、大阪、福岡のそれぞれの支店同士
にIP電話を導入した場合、支店間の電話代金は無料です。

もちろん、FAX回線もIP電話にすれば、FAXも支店間は無
料です。

長距離恋愛中の恋人がIP電話にすれば、何時間話しても無料で
すから寝てる間も、ずーと繋いでいてもいいわけです。

しかし、アウトバウンドやってる電話販売の会社はコストダウン
凄いよね。


Yahoo!BB  
 http://bbpromo.yahoo.co.jp/
KDDI    
 http://www.kddi.com/
日本テレコム
 http://www.japan-telecom.co.jp/
フュージョンコミニュケーションズ
 http://www.0038.net/

  2002年09月12日   岡崎 太郎