通信販売と電話。お客様がビジネスの中心にあって、接客のメインはコールセンターだと誰も疑わなかった。
正確にはお客様の年齢層が高ければ、いまだ電話が中心であろうが、十年後はどうだ?
ネット専業の通販会社では、そもそも受注のコールセンターというより、クレーム専門の電話部隊という感じだ。
アマゾンにしてもエバーノートにしてもYAHOOにしても電話対応は非効率だと考えているのだろう。
ホームページの何処を探してもフリーダイヤルが掲示されない。
メールで問い合わせしろとの無言のメッセージだ。 僕なんかいくら非効率だろうと、電話でその場で解決したい欲求がある。
先日もエバーノートの年間使用代金をクレジットで払おうとしたのだが、決済システムに不備があってエラーが表示されて決済が終わらない。
困ってクレジットカード会社に問い合わせると、承認はOKですが、先方のシステムにエラーがあるようですとのたらい回しされた。
エバーノート側のサポートにメールをするも、48時間以上経っての対応で、その内容もクレジットカード会社に確認してくれとのこと。
これでは話にならない。感情が怒りに高まるも、この感情をぶつける場所がない。 これがコールセンターであればブワッと吐き出される。(吐き出されたオペレーターの方はたまったもんではないけれどね)
結局この問題はなにも解決せず。僕のほうでクレジットカードを変えて支払った。
問題が未解決のステータスになってる場合、お伺いを立てるのは企業側である。 このへんの気遣いが顧客満足度につながる。
このように行き場を無くした感情が、フェイスブックやTWITTERに流れる。 このへんの感情の機微を企業の担当は考えないといけない。
先日あるクリーニング屋さんに行くと、奥の部屋で電話の呼び鈴がなっている。
対応してくれてる女の子に電話だけど大丈夫ですか?出てきたら?と促すも大丈夫ですとの答え。 うーん大丈夫かなぁ?大丈夫じゃないと思うんだけど、目の前のお客様も大事だけど電話のお客様も大事だと思うんだよね。
決定的な問題は、人が足らないことと、この情況を会社のトップが理解してるかだ。 そのぶん電話はわかりやすい。ベルがなるからね。見える化が高い。 ちゃんと社長が現場に出社してれば気づけることだ。
でもシステムでネットになると、途端に視認性が悪化する。 見えなければ、問題ない? 問題は大ありなのだ。
そういえばフリーダイヤルが集中しすぎて、お客様が話し中になってしまうことがある。 問題は溢れてしまったお客様が、律儀にあとで再度電話してくれればいいけれど、諦められると、せっかくの注文が台無しになってしまう。
顧客獲得単価が1万円以上の時代になんという機会喪失であろう。 この広告出稿と電話受注のバランスが大変問題だった。
しかしこれからネットが全盛になれば、もう悩む必要もなくなるかも知れない。 サーバーと回線の増強へと問題はかわるだろう。
さて通販新聞を読むと、ドクターシーラボさんのVIP向けコールセンターの記事が載っていた。オペレーターには それぞれ権限が与えられていて、少し複雑な返品などでスーパーバイザーへお伺いをたてるべき事案を自分で決断できるそうで、これにより保留が減るそうだ。
つまり顧客のストレスをどう減らすかを考え、改善をしているわけだ。
うーむ。なかなかやるなぁという印象を受けた。 この心意気をネットにも継承したいもんですね。