235-天国の気分が一転

 

■アルプスの頂きから直滑降。
 10点差で向えた9回裏で大逆転

 つまりメリハリのギャップが大きい程、感じ方も比例!



 

 

 昨日の早朝、朝日新聞の折込チラシを見た僕の奥さんが、
まだ布団で寝ている僕を揺り動かすので、渋々眠い目を擦りなが
ら相手をすると、彼女は目を見開いて

「当たったわよ!」って

「えっ何があたったの?」

「見て見て、このレシートの番号と…ほらこのチラシの番号」

彼女の指差すチラシの囲み部分を読むと

「凄い!一万円じゃん!」

自宅の近くのドラックストアーのお客様還元キャンペーンの一環
に当たったのです。 ラッキー!

「普通はレシートなんか捨てちゃうのにたまたま財布に入って
て偶然なの!うれしい」なんて、朝から彼女の機嫌も最高でつら
れてなんとも僕もいい気分。

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 仕事を終えて自宅に帰ると、またまた凄い剣幕で彼女・・・


「信じられない!聞いて聞いて」


「なに?もしかして一万円間違いだったの?」


「まず聞いてよ、さっそく昼すぎに交換に行ったの、
でも…ほら
 他のお客さんもいる店内で、おめでとうございまーすなんて大
きな鐘でもガランガランってならされたら恥ずかしいじゃない。
 だから一番奥のカウンターの30歳くらいの薬剤師風のお兄さん
のところに行ったのね・・・」


「うん、それで」


「彼にレシートとチラシを見せて、控えめに、当たりましたって
伝えたの、そしたら彼の口から予想もしない言葉が・・・」


「なによ?」


「その店員なんと「これは当たってませんって?」
えっどういう事って思うじゃない。もう頭パニックになっちゃ
って、私が間違ってたのかしらってなんか恥ずかしさも込み上げ
てきて、それにもましてその店員の態度と言い方が面倒だなーっ
て感じで」


「それは失礼だよね、会社も引き替えの状況までキチンと考えて
ないと、お客さんの気持ちは考えてないよな!まずおめでとうで
それから確認させてくださいだろう。それで」


「そうなのよ、どうしてこっちが気使って恐縮するなんて絶対オ
カシイでしょ。怒り心頭だったんだけど、少し冷静になってもう
一度チラシを見たの、するとやっぱり当たってるのね、それでも
う一回店員に、やっぱり当たってますよねって確認をすると」


「うんそれで」


「その店員なんと、あっそうですね。そうそう当たりがあんまり
少ないから今回から当たりを増やしたんですって、
じゃあなんて淡々とレジを開けて一万円を抜くと、ハイッて」


「えっ?一万円ハダカで?」


「そうよ信じられないでしょ。
しかもシワだらけで真ん中が破れてるお札をハダカでよ」


「結局おめでとうございますも無いの?」


「無かったのよ信じられない?それにあまりにも感じが悪い」


「そうだね、まずお金はピン札は当然だし、のし袋くらいは用意
するべきだよね、会社側の、金をあげるのだからという適当さ、
詰めの甘さが見えるよね、それにしても恐ろしくレベルの低い店
員だな常識が無い」


「そうなのよ、ちょうどオムツも切れてたし、せっかく1万円当
たったから、この際まとめて買おうと思ってたのに、全くそんな
気持ち吹っ飛んちゃったわ!」


「社長は、よかれと思って企画したんだろうけどな・・・店員が
最悪だと、まったく反対の効果になっちゃったんだね」


「ほら通りの反対側の本屋の前にもう一店別の薬局があるでしょ
あそこの方が200円オムツ高いんだけど、もう二度とこの店から
は買いたく無い」

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 さて、これはまったくの実話なのですが
皆さんはどう思われましたか?

彼女あんまり怒りすぎて39度の熱を出してしまいました(実話)


 よくよく考えてみると、珍しい話です。
 一万円あげて怨まれるなんて、あんまり普通にはありません。

 しかも二度と買わないまで言わせるパワー。

 それにこの話、整理すると面白いから口コミで広がるでしょ。
会社にしてみれば、ほんと迷惑な話ですよね。

 

  2003年07月03日   岡崎 太郎