■リッツ・カールトンに学ぶ 「We Are Ladies and Gentlemen Serving Ladies and Gentlemen」 --------------------------------------------------------- リッツ・カールトン・ホテルの基本的な考え方を2つ紹介します。 |
1つは そのマーケット、お客様の目的・ニーズに合った運営
をすること。
国によって文化やお客様の滞在目的も様々だからだそうです。
もう1つは、国、マーケットが違っても変わらないリッツ・カ
ールトンの方向性です。
つまりすべてのリッツ・カールトンホテルが同じ方向に向かっ
ていくための指標です。
ビジネスの長期目標は、8年以内にラグジュアリ・ホスピタリ
ティ・トラベル商品およびサービスにおいて世界一の提供者とな
ることです。(現在は変更になっているかも知れません)
しかしこの目標のベースには、いかに素晴らしい商品だとして
も、利益が生み出せなければビジネスは失敗です。その反対に、
利益が上がったとしても顧客が望まないサービスを提供しては、
短期的には利益が出ても長期的には利益とならない。という考え
方があるそうです。
また毎日の目標として、お客様の満足度と従業員の満足度をい
かに向上させるかを掲げています。
従業員がハッピーで前向きな気持ちでお客様に、もてなしをす
るならお客様も喜んでくれる。「従業員満足とお客様満足の向上
こそ利益をもたらす」という考え方が実践の中心です。
顧客満足、従業員満足、つまりCSとESですね。
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■クレド
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リッツ・カールトンでは価値観を100%実践するために、実践
すべき価値観を全てクレドと呼ばれるカードにまとめています。
信条またはミッション・ステーツメント自体を作るのも難しい
のですが、さらにその実現は容易ではありません。
リッツ・カールトンの工夫を見てみましょう。
クレドとは、折りたたむと、ちょうど名刺大になるラミネート
加工のカードに印刷されたもので、全世界にあるリッツ・カール
トンの全社員が携行しています。
この通称"クレド"と呼ばれるカードには、「クレド」以外に、
「モットー・サービスの3ステップ・従業員の約束・ザリッツカ
ールトン・ベーシック」が盛り込まれていて、これを全社で共有
する「ゴールデン・スタンダード」と呼んでいます。
「モットー」は従業員の人格的な基本姿勢を示してあり、
「サービスの3ステップ」には、サービスの基本姿勢。
「ベーシック」には、具体的でわかりやすい言葉でゴールデン・
スタンダードを実践するための20項目。
「従業員への約束」には、クレド実現のために経営者が従業員へ
全力をあげて支援するとの決意表明が明記されています。
また、クレドは、社内だけではなく広く社外にも公表されてい
ます。
社外に向って「最高のホスピタリティを目指す」と言いきるに
は大変勇気がいることであり、その実現は大変困難ですが、リッ
ツ・カールトンでは、アメリカにおける最高品質に贈られるマル
コム・ボルドビッチ賞を2度にわたって受賞しています。
参考) 日経BP社刊「リッツ・カールトン物語」
以下資料です。
■クレド
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リッツカールトンホテルは
お客様への心のこもったおもてなしと
快適さを提供することを
もっとも大切な使命と心得えています。
私たちは、お客様に心あたたまる、くつろいだ
そして洗練された雰囲気を
常にお楽しみいただくために
最高のパーソナルサービスと最高の施設を
提供することをお約束します。
リッツカールトンでお客様が経験されるもの、
それは、感覚を満たすここちよさ、
満ち足りた幸福感
そしてお客様が言葉に慣れない
願望やニーズをも先読みしておこたえする
サービスの心です。
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■モットー
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「We Are Ladies and Gentlemen
Serving Ladies and Gentlemen」
お客様は紳士・淑女であり、お客様におもてなしをする私ども
も紳士・淑女であるべきだ。
つまり召使(サーバント)との違いを言っているのです。
心からお客様に楽しんでいただくには、お客様が何を望んでい
て、どんな話題を好まれるかがわかるために自分自身も紳士淑女
であるべきだという理由だそうで1983年のホテル・カンパニー
設立時からリッツ・カールトンのモットーです。
このモットーはお客様と従業員との関係だけでなく、会社から
見ると従業員を内部のお客様と考え、従業員同士にも当てはまる
という広い考え方だそうです。
大切にされる社員、自らの判断でサービスを提供する社員でな
ければお客様に心から暖かいサービスは出来ない。
なるほどです。
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■従業員への約束
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リッツ・カールトンでは
お客様へお約束したサービスを
提供する上で
紳士・淑女こそがもっとも大切な資源です。
信頼、誠実、尊敬、高潔、決意を原則とし、
私たちは、個人と会社のためになるよう
持てる才能を育成し、最大限に伸ばします。
多様性を尊重し、充実した生活を深め
個人のこころざしを実現し
リッツ・カールトン・ミスティーク(神秘性)
を高める・・・
リッツ・カールトンは、このような職業環境
をはぐくみます。
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■サービスの3ステップ
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1
あたたかい、心からのごあいさつを。
お客様をお名前でお呼びするよう
心がけます。
2
お客様のニーズを先読みし
おこたえします。
3
感じのよいお見送りを。
さようならのごあいさつは心をこめて。
できるだけお客様のお名前をそえるよう
心がけます。
この当然ともいえる3つのことを、常にすべての場面において
すべての従業員がすべてのお客様にご提供すると想像すると鳥肌
が立ちますね。
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■ザ・リッツ・カールトン・ベーシック
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1、クレドはリッツ・カールトンの基本的な信念です。
全員がこれを理解し、自分のものとして受けとめ、常に活力を与
えます。
2、私たちのモットーは、「We Are Ladies and Gentlemen
Serving Ladies and Gentlemen」です。
私たちはサービスのプロフェッショナルとしてお客様や従業員を
尊敬し品位を持って接します。
3、サービスの3ステップは、リッツ・カールトンのおもてなし
の基盤です。お客様と接するたびに、必ず3ステップを実践し
お客様に満足していただき、常にご利用いただき、ロイヤリティ
を高めましょう。
4、「従業員への約束」は、リッツ・カールトンの職業環境の
基盤です。すべての従業員がこれを尊重します。
5、すべての従業員は、自分のポジションに対するトレーニング
終了認定を受け、毎年再認定を受けます。
6、カンパニーの目標は、すべての従業員に伝えられます。
これをサポートするのは従業員一人一人の役目です。
7、誇りと喜びに満ちた職場を作るために、すべての従業員は
自分が関係する仕事のプランニングにかかわる権利があります。
8、ホテル内に問題(MR・BIV)がないか、従業員一人一人
が、いつも隅々まで注意を払いましょう。
9、お客様や従業員同士のニーズを満たすよう、従業員一人一人
には、チームワークと幅広い協力を実践する職場環境を築く役目
があります。
10、従業員一人一人には、自分で判断し行動する力が与えられて
います(エンパワーメント)。お客様の特別な問題やニーズへの
対応に自分の通常業務を離れなければならない場合には、必ず
それを受けとめ、解決します。
11、妥協のない清潔さを保つのは、従業員一人一人の役目です。
12、最高のパーソナルサービスを提供するため、従業員には、
お客様それぞれのお好みを見つけ、それを記録する役目があり
ます。
13、お客様を一人として失ってはいけません。
すぐにその場でお客様の気持ちを解きほぐすのは従業員一人一人
の役目です。苦情を受けた人はそれを自分のものとして受けとめ
お客様が満足されるように解決し、そして記録します。
14、「いつも笑顔で 私たちはステージの上にいるのですから。」
いつも積極的にお客様の目をみて応対しましょう。
お客様にも従業員同士でもきちんとした言葉づかいを守ります。
(「おはようございます。」「かしこまりました。」「ありがと
うございます。」など)
15、職場にいる時も出た時も、ホテルの大使であるという意識を
持ちましょう。いつも肯定的な話し方をするよう、心がけます。
何か気になることがあれば、それを解決できる人に伝えましょう。
16、ホテル館内でお客様に場所をたずねられたら、ただ指をさす
のではなく、その場所までお客様をご案内します。
17、リッツ・カールトンの電話応対エチケットを守りましょう。
呼出音3回以内に、「笑顔で」電話を取ります。
お客様のお名前をできるだけお呼びしましょう。
保留にする場合は、
「少しお待ちいただいてよろしいでしょうか?」
とおたずねしてからにします。電話の相手の名前をたずねて接し
方を変えてはいけません。
電話の転送はなるべく避けましょう。
また、ボイスメールのスタンダードを守りましょう。
18、自分の見だしなみには誇りを持ち、細心の注意を払います。
従業員一人一人には、リッツ・カールトンの見だしなみ基準に
従い、プロフェッショナルなイメージを表す役目があります。
19、安全を第一に考えます。従業員一人一人には、すべての
お客様と従業員に対し、安全で事故のない職場を作る役目が
あります。
避難、救助方法や非常時の対応すべてを認識します。
セキュリティーに関するあらゆる危険な状況は、
ただちに連絡します。
20、リッツ・カールトン・ホテルの資産を守るのは、
従業員一人一人の役目です。エネルギーを節約し、ホテルを
良い状態に維持し、環境保全につとめます。
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この「ゴールド・スタンダード」に優先順位はなく、そのすべて
を重要としているこが社員教育の根幹だそうです。
毎朝デイリーラインナップと呼ばれる朝礼で、
「ゴールド・スタンダード」の1つが取り上げられ役員間でも
毎日朝礼が行われ、同様に確認しあうというからほんとに徹底
されていますね。
さすがリッツ・カールトン!
宿泊するならカンクンかバリまたはラグナ・ニゲ-ルが良いで
すね。やっぱりリゾートでしょう。