301-質問:配送に関して

 私は、今度生鮮食品を販売するホームページを作って独立した
いと考えているものです。岡崎さんの『売れるしくみはこうつく
れ』、『儲かるしくみはこうつくれ』は、なるほど!と目からウ
ロコがポロポロおちています。

 

また、メルマガも、いつも『なるほど!』とイヒッてばかりで
す。そんな中、立ち上げに向かって、いろんな壁にぶつかりなが
らも、突き進んでいます。

 その立ちふさがる壁の1つについて、岡崎さんに是非教えてい
ただきたくメールをさせていただきました。

>それはご丁寧にありがとうございます。
>できる限りお答えしますね。

 質問は、配送についてなのですが、私のところから、顧客に対
しては勿論、配送業者を利用することになりますが、生産者から
僕のところまでの配送に関しては、どのような流れを一般的に取
られているでしょうか?

質問1
生産者から私のところまでの良い配送方法はありますか?
(やはり配送業者を利用するのでしょうか?)

質問2
またその配送料金を下げる良い方法はありますか?


 この2つについて、お忙しいところ、お手数ですが、是非岡崎
さんのご意見をお聞かせください。宜しくお願いいたします。

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なるほど、ご苦労があるようですね。

生鮮と一口に言っても、お魚、お肉、野菜に果物、そして加工食
品といろいろですが、質問は配送コストの問題ですね。


 仕入先<1>>>自社(販売会社)<2>>>>顧客

 何の商品であれ<1>と<2>で二重にコストが掛かるわけで
すが、生鮮の場合、物が物だけにクールまたは冷凍での配送が必
要となるため、どうしてもコストが割高に掛かってしまううえに
保管のための倉庫も設備が必要になります。

 実際お客様のお手元に届けるにしても、返品の問題(留守での
持ち帰り)や梱包資材(発砲スチロールや耐水ダンボール)等も
割高になってしまいます。

 さらに食品というのは、原価が高くとれて粗利が50%から55%程
度の場合がほとんどです。

 しかも蟹・いくら・松坂牛・夕張メロンなどの高級食材以外で
は、平均販売額が5000円以下の場合が多くなかなか商売になりま
せん。

 この問題の解決には、定期購入などの仕組みでLTVを最大化
することなど商品と販売戦略が必要です。

 
 さて、ご質問の仕入先と販売店間の流通ですが、小口の対応で
はコストを考えると現実的ではありません。

 メーカーと直取引であれ、総合問屋を仲介するにせよ、ある一
定以上の量が必要です。一箱のスチロール箱に混載することで
コストを案分する知恵が必要です。

 一箱に30の商品が入れば、1000円のコストは30分割されて33円
になりますから気にしなくてよいコストになります。

 なにせ生鮮品は生モノなわけで日持ちがしないでしょうから、
たくさん仕入れておいてというわけには行かないでしょう。

 ですから反対に、メーカーからお客様へ直送する仕組みに対応
しているメーカーなり仕入先を検討されたほうがいいでしょう。

 そうすればあなたの会社は、注文から配送伝票の印字作成まで
を請け負うか、またはデータ転送をすることで後は、仕入先様に
委託するのです。

 結果、先方の方が流通量がある場合、配送コストが安い場合は
よくあります。また倉庫設備や人件費や教育を考えるとまるごと
アウトソースしてしまうことで、販売に集中できるのでよい結果
になることが多いようです。

 また同梱のあいさつ文やカタログなどもお願いすれば、快く対
応していただける筈です。
(代金引換も宅配会社に相談すれば指定口座へ振込みできます)

 まずは自分で全てをやるのではなくて、任せることからはじめ
ませんか?

■追記 

 僕の経験上、活物(かつもの)扱い。つまり生きたままでお届
けをする、蟹や牡蠣などは配送状態が悪いと途中で死んでしまう
事も配慮しなければいけません。
 
 とにかくアパレルや雑貨、健康食品など乾燥物を扱うより問題
がデリケートなので注意してください。

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さい。

  2004年02月24日   岡崎 太郎