巷に情報が溢れかえっている。
インターネットで溢れかえっている。
ニュースでバラエティーで氾濫していく。
企業は新しい広告手法を使って情報を囃し立てる。
消費者は、苦痛を強いられ鈍感になっていく。
この情報は、こうでああで。
こっちの情報、こうだからこうで。
情報が整理できない。
さて通販業社は情報を広告をどう扱えばいいのだろうか?
----------------------------------------------------------
僕は、単品通販の販売を通して、消費者はある一定以上の情報
のパケット(塊)を受け取ってはじめて購入という意思決定をする
と考えている。
高額の商品になればなるほど購入の意思決定には、ある一定以
上の情報の量がなければ決定は出来ないからだ。
「欲しい」と「買う」は全然レベルの違う話で、「買う」とい
う意思決定は「欲しい」より数段レベルの高い領域である。
欲しいモノはいくらでもあるけれど、財布の中身と相談しなけ
れば「買う」という行為は実行できない。
がんばれば買える範囲の高級ブランド、当然欲しくても買えな
い人はたくさんいる。
欲しい人はたくさんいるけれど、買っちゃう人は一握りだ。
納得いただけただろうか。
車や住宅の購入を考えると、試乗すること。モデルルームに足
を運ぶことで実際の商品に触れ、細部を確認することで欲しさに
拍車が掛かり、勢い買ってしまうのだ。
そんなわけで「欲しい」と思わせるだけの情報と「買っちゃう
」までの情報には量と質が関係していると考えたわけである。
しかし質の問題はさておき、量だけを捉えて、なんでもかんで
も情報を発信すればいいかと言うと、そうではない。
秘密の部分がなくなると急速に興味が消失してしまうのと同じ
で、使ってみて、付き合ってみてはじめてわかる楽しみは残して
おくのが「粋」というものである。
ところが「粋」など考える以前に、インターネットでテレビで
大量の情報が流出している。
たしかに大量で多量な情報がである。
ではなぜ消費者は商品を買わないのだろう?
@ @ @ @ @ @ @ @ @ @ @ @ @ @ @
情報には、方向性がいるのである。
散漫した情報では、情報を受け取った側が、いちいち判別整理
する手間が必要となる。その過程ではミスも起こるだろうし、煩
雑な作業に疲れてしまう事さえ充分に考えられる。
消費者の情報処理能力の領域には限界がある。
情報には方向性に沿って「順番」と「流れ」が必要なのだ。
では本題に戻って通販においての情報と広告を考えてみよう。
さて、通販では焦点をどこに当て方向を決めればいいだろう?
通販メディアの目的は、「販売」であり、消費者に注文行動を
取らせる事。つまり受話器を手に取り、フリーダイヤルで注文セ
ンターに電話していただくことである。
間違うことなく焦点は「注文」に置かなければならない。
品よくセンスよくイメージだけの広告で「欲しい」をいくら喚
起したところで注文までの、もう一歩を、後押しする力が無い広
告では通販の広告は勤まらないのである。
「欲しい」の先である「買っちゃえ」を見据えることが大切な
のであり、情報は全て「注文」に回帰していくDNAを持つ事が
必要なのである。
==============================
売るためのマーケティング心得として、皆様の業務に少しでも
お役立ちなる「商い」のヒント・気づきをお届けします。
「マーケィングや通販に関する、ご質問を募集してます」
itm@pictsys.com まで じゃんじゃん、お寄せくださいませ。
できる限りご返答します。
また、よかったらこのメルマガのネタとして取り上げさせてくだ
さい。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
オカザキ・マガジンおこぼれ話(byガーリー井手)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
itm代表 岡崎太郎が「売れるしくみづくりセミナー」で
一番お伝えしたいのは、通販で行われていることは、あらゆる業界
業種において、取り入れることができます。
先日、市内の豆腐屋さんにお邪魔しました。
もともと有名デパートさんと取引をしていましたが、デパート
さんの体制変更ともに、納入価を下げるか、取引をやめるかの
選択に迫られたすえ、その豆腐屋さんでは
1Fで手作り豆腐をはじめ、おからコロッケなど30種類以上の
商品を販売。2Fでは、豆腐料理を堪能できるお食事処がある
店舗を構えました。
しかし、オープンして3ヶ月目。この2F豆腐料理を出す、お食
事処の集客に困っているので、相談にのってほしいと言われて
お邪魔したわけです。
そこで、詳しいことを聞いてみると
ランチタイムは、そこそこ人が入っているけど、夜はさっぱり
で閑散としているので、どうにかならないものかと。
今回の場合、集客に関して言えば、簡単です。
なぜなら、お食事をしたお客様にアンケートを依頼し、回収し
ているからです。
このお客様への連絡先が入ったアンケート用紙は
ボクには、『壱万円の札束』に見えてしかたがありません。
というのも、通信販売的に言えば
お客様のデータ(お名前・住所・連絡先)を、1件入手するの
に広告費をどれくらいつかっているかと言えば
およそ8000円ぐらい、1件の注文を取るのにコストがかか
っています。
実は、8000円なんて、優秀なほうでしょうか。
中には、1万円以上もかけて、集客している場合もザラにあり
ます。
ということは、この豆腐屋さんのように
わざわざ、お客様が足込んでくれてアンケートに連絡先を残し
てくれたら
単純に、8000円×枚数 の コストが浮いたことになります。
つまり、1000人分のアンケートを回収できたら
(もちろん、連絡先が記入されていること)
8000円×1000人=8,000,000円
800万円の帳簿には出てこない価値があるのです。
ねっ、『壱万円の札束』に見えるでしょ。
そして、さらにこの連絡先リストは
これから、2回目、3回目へと自分達とお付き合いしてくれるた
めの、販売促進活動できます。
俗に言う、リピーターお客さまへの育成です。
というか、しないと意味がありません。
ようは、お客様への連絡先を把握しているかどうかが
重要なポイントです。
じゃ、どのタイミングでどういったアプローチをすればいいのか?
(この続きは、ガーリー日記をご覧ください
http://plaza.rakuten.co.jp/fujin1616/diary/2004-03-05/ )
通販では、直接お客さまに対して販売しないので、お客様の
顔が見えないハンデがあります。
そこで通販では、お客さまのことを考えるために、データベ
ース(DB)を活用しています。
お客様の
a)個人データ(お名前・住所・電話番号など)と
b)購入履歴(日時・商品・個数・金額)など
をDBとして蓄積しています。
このDBもとに、通販では100%お客さまを識別できるのです。
識別とは、物事の相違を見分けることです。
上記の豆腐屋さんのような、飲食店・サービス業において
VIPのようなお客さま(お得意様)が
・最終来店日から、何日たっても来店しないと要注意なのか
・要注意な時には、何をすればいいのか
お客さまのDBをもとに識別し、次の一手をうつわけです。
お客さまを識別ができると、商機のチャンスが倍増します。
通販では、購入していただいたお客様の最終購入日からどのタイ
ミングで、どんなアプローチすればいいのか、効率よくするため
にDBを分析して活用しています。
いわゆる、新規のお客さまをリピーターへと育成に力を入れる。
新規のお客さまを集めるには、何らかのコストがかかります。
そのコストは、安いものではありません。
だからリピーター育成が、企業の収益に大きく貢献します。
自社の商品・サービスにおいて、一度でもお取引していただいた
お客さまを2度目以降、できるだけ永くお付き合いしていただく
そのために、顧客識別の考え方が必要なのです。
@ @ @ @ @ @ @ @ @ @ @ @ @ @