342-特別寄稿:岡崎太郎のNY日記 13 

8月2日(月)最終日

 朝10時早々に荷物をまとめると、お土産品がトランクひとつ分
まるまる増えていてどうにもならない。そんなわけで格安トラン
クを仕入れにホテルから2分程度歩いたお土産屋に日本円で3000
円の激安を見つけて購入。

 

 ところが値段は確かに信じられないほど安いが、品物も間違い
なく安い(笑)。見た目は、これがなかなかなのだがプラスチッ
クのパーツの止め部分がいい加減でホテルに持って帰っただけで
まず取っ手があっけなく取れる。

 これには呆れる。

 まぁ今日一日の辛抱なので諦める。結局、家に帰る間に、ほと
んどのパーツがポロポロ外れた。

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 チェックインを済ますとホテルに荷物を預けて、高級烏龍茶と
ジャスミン茶を仕入れにタクシーで移動。飛行機は3時のキャセ
イ・パシフィックなのでまだ時間がある。

 ガイドブックで紹介されている量り売りをしてくれるお茶屋で
物色。数パック購入する。

 一旦ホテルに戻り、遅めの朝食をリッツでとる。タクシーで空
港行きの香港駅へ。この駅で飛行機のチェックインと荷物をさっ
さと預けて身軽に。これは相当便利だ。

 駅にある水晶をたくさん揃えたお店に、丁度いい針水晶を見つ
けたので自分用に購入。併せて天日塩も購入。水晶の浄化によい
らしい。

 空港へ。キャセイは定刻に日本へ向けて離陸。揺れもなく予定
通り台湾経由で福岡空港へ!

「ただいま」

 香港>NY>ジャマイカ>NY>香港の僕の旅は終わった。

 予定の無い旅だったが、これがどうしてなかなかの充実度満点
だったではないか。

 確かに大枠の予定は大切だが、細かい予定は必要無い。もっと
シンクロニシティーを楽しめば人生もっと豊かになると思う。

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 さて今回の旅で気付いた事をまとめて見たい。

 まず一番感じたのは、日本国民は繊細だという事。

 やはり「わびさび」を感じる事のできることは貴重なスキルだ
と実感した。その反対に、物事を複雑に考える、他人の目を気に
する傾向がありすぎる。

 これはお金に対する意識、成功に対しての執着心の違いにはっ
きり見て取れる。はっきり言って日本人の知的レベルは高い。
しかも応用力・予測力は素晴らしいと思う。しかし考え方がシン
プルではない。将棋や碁の先読みのようにいくつものシミュレー
ションが好きでシンプルには考えたくない国民性なのだ。

 僕が会ったアメリカ人や香港人は「お金が好き」というシンプ
ルな理屈で働いているし、生き方の中心がはっきりしていてシン
プルだ。

 あれもこれもの前に「お金」と割り切っている感じがした。

「あくなきお金の追求」

 けっして、この考え方がよいとは言わないし思わないが、アン
グロサクソンと華僑の強さの源泉はこの部分だと思う。

 日本でも短期間で企業を成長させる強力なリーダーシップを発
揮するベンチャー経営者はやはりシンプルであるし、考え方がグ
ラグラしていない。これは事業推進においてはアドバンテージで
あることに間違いない。

 トップがグラグラしているわけにはいかない。ハッキリと道を
示し何をもっても自分が先頭を走りきらなければ何も生み出せな
いのである。

 繊細さを失わずに、価値観の中止をシンプルに持ち、いちいち
の判断を即決し事を進めていくことが大事なのだ。

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 もうひとつ強く感じたのは、ローラにしてもNYについた時の
アフリカ人も帰りの飛行機のデザイナーも、しっかり自分の将来
の可能性に向かって勉強するために世界で一番可能性の高い場所
を目指して動ける行動力が素晴らしいと思った。

 日本は恵まれた国だが、もっと可能性を感じて外国にその道が
あるのであればもっと行動のエリアを広げるべきだ。

 コンビ二の前にうんこ座りしている暇はない。

 日本という国に生まれたその自分の幸福さを思い知り、その幸
運を生かさなければ駄目だ。

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 日本は、ほんと安全で気候も食事もよくて暮らしやすくいい国
だ。半年に一度くらい海外のリゾートに出かけていく位がちょう
どいいと感じた。

 海外に住むことよりも海外を知って日本のよさを再確認し、い
かに楽しく充実して日本で生活するかを考えるべきだ。

 自分はもっと自由でいいし、もっと奔放でいいんだ。

 他人に縛られる前に自分で自分を縛っていることに気付き開放
することが大切なのだから。

 目標を見失ってただ繰り返しな作業に今の時間を浪費すること
に何の意味もない。反対に目標が見つからないからといって、
ただ漫然と時間を潰していることなどもっと無駄だ。

 直感でいろいろな場所に出かけて行き、人に出会い、心で何か
インスピレーションを感じること。本を読み願望を書き出し、ま
た本を読み、動き、人と話し、幸せが何であるかを考え、方向を
感じる。その繰り返し繰り返ししかないのだ。

 ウダウダしている時間などない。一瞬一瞬を大切に生きる事が
真に大事にしなければいけないことなのだから。


 今回の旅は、自己を見つめる時間などほとんど無いほど急がし
く動き回った。ぜひ次回は国内のひなびた温泉の近くのお寺で
じっくり自分と向き合ってみたい。


 今回読者の方から多分な励ましと皆様のNYの思い出などを頂
き旅先で大変勇気付けられたことに感謝をします。皆様ありがと
うございました。これからも「岡崎マガジン」をよろしくお願い
します。

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  2004年08月10日   岡崎 太郎