新しいシーンを作るというロマンを持っているか? そういう志で仕事をしているかが問われているんですね。 シーンのロマン。短くてこれだけ聞いてもなんのことやら この台詞は、僕の尊敬するある料理人が言った言葉です。 |
彼は、数年前、福岡の飲食店シーンに一石を投じた人間です。
当時、ホテルのレストランで1本5万はする高級ワインを、彼の
店では仕入原価に1000円だけをのせてメニューに掲載しちゃった
のです。
高級・高額なワインになればなるほど、仕入れ額にある儲け率
を乗じて販売価格を決めていたホテルに比べると、その価格は半
額以下。
それでも彼は涼しい顔で「俺のやってることは、コルクを抜く
だけワインに上等も低級も無い」と言ってました。
つまり1000円はコルク抜き賃だったわけです。
それからまもなく福岡では高級ワインを愛する人が急増。今思
えば日本の第3次ワインブーム到来前夜。DRCのエシェゾーが15
000円で飲めたいい時代でした。
俺がシーンを変えてやる。俺が時代を作るんだ。
そんな意気込み。忘れてはつまんないですよね。
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