「社長のための人材錬金術」と書かれたサブタイトルとメインの 『ダメな奴でも「たたいて」使え』の「たたいて」が、鉄を叩い て強くするとかけてあるこの新刊。 |
さすが後藤芳徳!
僕は奥義を垣間見た気がした。
数あるマネジメントの本は大企業の役にたっても中小零細企業
には役に立たない場合が多い。
ところが、この後藤さんの新刊はそんなジレンマを吹き飛ばし
てくれていて読了後なんとも爽快感がある。
207ページから目次や各章のトビラを外して本文約180ページ中
折り込んでしまったページが57ページ。思わずラインを引くため
に見直したページが112ページ。引かれたラインの長さは多分テ
ニスコートの外周と同じだろう。
とにかく後藤さんが十年以上戦ってきた中から体得した、部下
の使い方の極意である。
なかでも女はLOVE・男はリスペクト。男と女は使い方が違
うとのパートは思わず唸ってしまった。
リスペクトであって尊敬ではない。尊敬も含めもっと広い意味
なのだ!と解説する部分は言葉遊びでは無い凄みを感じた。
本当にそのとおりだ。フムフムフムと縦に首を何度もうなずき
ながら「リスペクト」の意味を噛み締めた。
社長と社員の間、両者がリスペクトしリスペクトされる。相互
リスペクトの状態。つまり信頼関係が基礎になければ良い関係に
など、ならん!という訳だ。
また理論だけでなく「現在その関係に無い場合」の対応策も細
かく解説されている。
つまりただの精神論をぶった本では無いのだ。
コーチングは確かに素晴らしい技術だけど、どうも上手く行か
ないなぁと感じている人には必読の書だと思う。
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