484-DNYD10 デイリーニューヨーク日記 最終話

僕が、今回の旅で学んだこと。

 それは「必要以上の遠慮をやめる」である。

 人生は短い。短いのであるから無用な遠慮は割愛したい。

 ただし誤解してほしくないのは、気遣いと遠慮は同じ意味では
ないことは充分に理解していることである。

 社会人として人間として、もちろん気は使うべきだ。
しかし必要以上の遠慮はやめようと思う。

 そう思わなければ遠慮している時間の方が長くなってしまいや
すい。

 具体的には、言いたい事はズバリ言う。
 自分の考えは主張してナンボである。

 反論が怖いのであれば尚更である。迎合して生きている時間な
んて無い。自分を輝かせられるステージで勝負すべきだと思う。

 もちろん努力と実力そして信用があっての話だけれどね。

 たとえば会議の席上で「この発言をしたら議論を蒸し返してし
まう」だとか「発案者の顔を潰してしまう」とか「上司の機嫌を
損ねてしまう」なんてね。

 異論を唱えることを恐れてはいけない。波風たってナンボなの
だ。ハイハイと意見を聞く部下を好む上司について行くほど危険
な事はない。

 耳障りの悪い意見やアイデアを受け入れる事のできる度量をも
った人間とでなければチームは組めない。

 正しいか間違っているかは後々になってわかる事である。それ
は歴史が語っている。正確には何が悪いのかさえも極めて流動性
が高い。

 もっとピュアに「やりたい」と想える事を仕事にしたい。

 レベルが高いとか低いとか、儲かるとか儲からないとか、動機
がどうだとかこうだとか、関係あるようで関係無い。

 考える前に体が動くような衝動でもっと働きたい。

 そう考えると遠慮なんてものは邪魔なのである。

 もっとバリバリ働こう。もっとバリバリがんばろう!

 今回の旅は僕をずいぶんと素直にさせてくれたと思う。

  2005年11月19日   岡崎 太郎