496-珍しい手帳。

 

 先日 銀座に店を構える 文房具を扱う店舗としては日本一の伊
東屋さんに、様々な手帳のデザインや紙質や印字の色などをリサ
ーチする目的で行ってみた。

 

 とにかく様々なサイズや仕様の手帳を見ることが出来て大変
有意義だった。システム手帳はもちろん、変形サイズの手帳に外
国で企画された手帳からはデザインの面白さを再認識した。

 気に入った手帳と筆ペンを購入した。

 さてモチベーションシート(以下MS)との比較で、いくつか
気づいたので整理してみたい。

 まずサイズの事だが、A4サイズの手帳は2種類販売されてい
た。カタチはどちらもバインダーに挟むリフィールタイプ。
(手帳ではなく日記としては数種類確認できた)

 しかし最大の違いは、MSは閉じてA4開いてA3、つまり見
開き2Pを1日で使うのに対しその他の手帳の多くは片面1Pで
1日の点だ。

 MSは現在販売されている手帳の中で1日の面積がもっとも広
いという事になる。

 ちなみに、もっとも多く採用されているデザインは見開き2P
で1週間というものだ。(日記のデザインは大学ノートに日時が
ある程度なので参考にはならない)

 ところがMSでは一年分365日の2倍つまり730Pもの大
容量。当然1年分を持ち歩くことはできませんからバインダー方
式で必要分のみを持ち歩くことになる。

 そんなわけで製造コストも単純に2倍になります。

 しかし見開き2Pという広大なスペースに「たっぷり」かつ
「伸び伸び」記入ができる点は、まさに開放的で自由そのもの。

 モンゴルの大草原のように制約が無い。

 小さな手帳を使い慣れている方は当初こそ、その大きさに困惑
されるかもしませんが最低2週間使えば、こんなにも毎日毎日記
録することがあったのか!と驚くわけです。

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 次に紙質。

 コストが原因なのか海外製は国産の手帳に比べて紙がケバだっ
ているというか品質が良いとは言えませんね。

 またバインダーでは無く製本したタイプは、どうしても携帯性
を損なわないように薄くて軽い紙を使わざるえない理由が優先し
てしまいます。

 するとインクの裏写りが気になるほど薄い紙になるんですね。
(もちろんコストにも直接影響のある部分ですが)

 僕が水性ボールペンを使う関係上、MSでは何十種類の紙の中
からインクの裏写り・滲み・速乾性・表裏の差・光の反射等を評
価し最適な紙と厚みを採用しています。

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 次にオリジナルな思想があるかです。

 実際ほぼ95%の手帳が、デザインは良くても所詮は、ただの
スケジュールとメモ(備忘録・住所録)としての手帳です。

 MSやフランクリンまたは一部の成功系の手帳のように、記録
という連続性の中で自分を成長させるためのプログラムを内包し
ている手帳は少ないのです。

 しかしプログラムを持った手帳でも、その使い方が難解であっ
たり、現実的ではない体型の手帳も多いので注意が必要です。

 上手に活用できずに結局ただのスケジュール管理に使っている
人も多いのではないでしょうか。


 ざっと僕の感じた感想でした。


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 余談ですがスケジュールを管理し時間の効率を目指せば目指す
ほど、反対に時間欠乏感が強調された経験はありませんか?

 1日にあまりにもたくさんのタスクを詰め込みすぎてパンク寸
前なのに、それ以上効率を上げる事は人間的な生活を放棄するよ
うなものです。

 そんな管理するなんて堅苦しい考えは一旦忘れ、もっと有意義
な手帳の使い方に目を向けて欲しいのです。

 モチベーションシートは使えば使う程心が軽くなる手帳です。

 今回のリサーチで、やっぱりそんな手帳は珍しいと想いを強く
してしまったのです。

 
  2005年12月26日   岡崎 太郎