508-写真2

 

 写真セミナーでは基本編として、

 絞りとシャッタースピード・つまり露出と被写体深度の説明
からISO感度までを5分程度。

 

 それから基本的な構図とアングルの理解。3次元のCGモデル
で描写された商品を回転させる感じで紹介する。

 またレンズによる歪収差を少しとデジカメならではのホワイト
バランスやヒストグラムまでをポイントを抑えながら紹介しよう
と思う。

 とにかく基本は基本で押さえておく必要を感じるからだ。

 次に広告写真それも反響広告の写真とはどうあるべきか?
つまり売るための写真という性格上、なんらかの役割があるわけ
だが、それは何だろうか?長年僕と仕事を共にしたプロカメラマ
ンの中山氏と解き明かしてみたい。

 スタンダードな商品撮影の枠を飛び越え、どうすればインパク
トのある写真を撮影できるのか?

 シズルを分解すれば熱々の蒸気に焼きの合間に流れる肉汁の滴
り感。そして迫力の構図に動きのある写真。もちろん色気のある
ボケにコントラスト。話せば長くなりそうだ。

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 繰り返しになるが、僕はクライアントである担当者が理解すべ
き最低限の撮影知識を持つことが一歩だと考えてる。

 そうでなければ、どれが「いい写真」なのか「悪い写真」なの
かその基準が気分や間違ったセンスとすれば現場は混迷する。

 いい写真とは何なのか?

 クライアントはプロに任すだけではなく作法として少しは勉強
すべきだ。

 そんなわけで、どこまで追求できるかは未知数だが、今回その
要素を出来るだけ裸にしてみようと思う。

 たとえば、ステーキの写真を撮影する場合、生肉から焼きはじ
め>焼き終わり>盛り付け>ソースかけ>ナイフカット>食事中
とある場面の中でどの部分が一番アピールが強いかである。

 表現したいのは何なのか?だからそこを撮りたいのだ!がある
かどうかが重要なのである。

 中山氏は撮影の前にちゃんと考えよう!が口癖だ。

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 完成度の高い写真を撮影するには、現場の雰囲気に撮影手法や
カメラマンのセンス、それからお互いのセンスを理解尊重する信
頼。そんなことまで関わってくるのだ。

 ディレクターとしては、さまざまな要素を理解し、頭の中の出
来上がりのイメージを指示し再現させることが仕事だ。

 もちろん写真だけでなく、文章・デザイン・メディアの合体で
はじめて広告になるわけだから、その統一感をコントロールしな
ければならない。

 プロなのだから偶然性に頼りすぎるのはどうかと思う。

 たしかなヴィジョンと経験に裏打ちされた知識と技術が大切な
のだ。

 セミナー後半は実技指導をやってみたい。なかなかプロの技術
を見る機会はないと思う。

 このセミナー受講後、参加者が少しでもカメラを写真を好きに
なってくれれば嬉しい!

 
  2006年02月01日   岡崎 太郎