3年ぶり2度目の見学会で熊本の再春館製薬所さんにお邪魔し た。同社の看板商品ドモホルンリンクルのテレビCMはなかなか 芯が通っていて印象が強いから記憶に残る。なかなか同じタイプ の広告は他にない。 |
主張がある広告内容。
その主張が本物の場合そのメッセージは強い光を放つ。
これが僕の感想だ。
前回の見学会でも思ったのだが、風土が素晴らしい。テクニッ
クは真似できても風土は真似できない。
経営者の基本理念に沿って会社のあらゆる活動に一本筋が通っ
ている。商品パッケージのあらゆるパーツにまでに意思が練りこ
まれている。
何ひとつ安易な判断は無いといった徹底さだ。
なかなか出来ることではない。
たとえばメイク関連の商材を発売するかしないか。
過去にお取引のあった顧客は数百万人。新発売すれば売れるこ
とは誰にも容易に想像できる。売上げ軽く100億円を超えるだ
ろう。
しかし再春館製薬所はメイク関連の販売を頑なに是としない。
AorBどちらか一方を選択しなければいけない時に大事なの
は会社の理念だ。
利益の前にある理念。
安易な拡大戦略の愚かさを再認識した。時代の流れがこれほど
早くあっと言う間に新商品が輝きを失う現代において、発売から
約30年常に最適な素材と成分や配合を磨きながらも頑固に価格
改定はせず販売され続けるロングセラー商品ドモホルンリンクル
の秘密を見た。
1シリーズだからこそ徹底して努力を怠らずに磨き続ける精神
いちいち立ち返りながら「そもそも」を大事にする精神。これが
確立出来ている組織は凛として美しい。
背筋が伸びる思いであった。