517-社長は辛いよ

 

 社長は辛いよ
 でも本当に辛いのだろうか?

 

 もちろん儲かってない会社の社長は辛いだろう。でも儲かって
る会社の社長も辛いと言う。
 

 

 この辛い辛くないは個人の感じ方の問題で辛いと思えば第三者
がトヤカク言うべき話ではないが、ちなみに辛いと言ってる社長
のもとで働く従業員はなお辛いことだろう。

 経営の全責任は代表取締役社長にある。(または代表権のある
会長にある)

 指示通りに働かない社員が辛いの種だとしても、雇ったのは会
社であるわけだし、教育の環境を整えきれていない事も主体性を
発揮する風土を作れていない事も、将来のヴィジョンを示せてな
い事も、ようは原因のすべては元を辿れば社長に行き着くのだ。

 反対に言えば、社長の心がけ次第と言える。

 愚痴を漏らす前に、開き直る前に、叱咤する前に、自分を振り
返るべきである。

 社長は辛いよ。なんて思っても何の意味もない。慰めて欲しい
訳でもないだろう。 

 たしかに現実は厳しい。経営は複雑で難しい。

 しかしだからと言ってモア&モア的な発想で欲望をさらにヒー
トアップさせる前に、もう一度立ち返るべきなのだ。

 根本の原因を考える事からやり直してみよう。

 そもそも何を成し遂げたかったのだろう。何が手に入れば、何
が実現できれば、満足だったのだろう。

 事業を通して何を実現したかったのか?

 従業員の成長を応援したかったのではないのか?ただ労働させ
て利益を搾取したかったのではないだろう。

 自分だけが経済的に恵まれたいわけではなかっただろう。

 やる気に満ち溢れ新しい事に果敢に挑戦する集団を組織したか
ったのではなかったのか?

 何をしてもただ儲かれば是ではないはずだ。

 一回目の成功は、なり振り構わない方法でもいいかも知れない
しかし何度も同じ方法ってのは芸がない。

 もっと自分のイメージに合致したカタチでの成功にチャレンジ
するべきではないのだろうか?

 
  2006年03月03日   岡崎 太郎