519-薬事法

 警視庁がまとめた2005年度の薬事法違反数は65件。

 検挙人数は179件うち逮捕者は121人(24法人)と前年比2倍。
過去5年間で最高となった。

 

 これは新聞等々でも取上げられたバイブル商法への摘発が検挙
数増加に影響している。他には痩身効果・関節痛改善などが挙げ
られる。薬事法違反での逮捕は刑事事件であり捕まれば立派な前
科一犯である。

 これから団塊の世代リタイヤ組が独立開業として健康食品を販
売するケースが予想されるが、虎の子の退職金を投じて事業をは
じめたものも薬事法違反で検挙されては元も子もない。慎重に事
業を計画して欲しいものだ。

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 薬事法を突き詰めれば、健康食品や化粧品は存在できない商品
となる。消費者は効果を求め、メーカーは効果を広告する。

 本来はその広告の中身が真実かどうかと健康被害の有無だけだ
と思う。もちろん販売方法が暴力的なんてのは論外としてだ。

 ネットで営業している、にわか健食通販屋さんには、効果を検
証するだけの資本力はない。(メーカーの虚偽は見破れない)

 そういえば先日、厚生省の食品安全委員会は、アガリクスに発
がん性促進作用があるとしてキリンウェルフーズの製品を名指し
で告発した。

 この問題は健康被害をくい止めるための措置であるが、生贄的
報道という印象を拭えない。

 極めて危険というならば理解もできるが、ラット検査の一例が
根拠だという。

 巷にはアガリクスの製品を販売してる会社なんてそれこそ数千
社で市場規模は約350億円といわれている。(協和発酵のアガリ
クス「仙生露」の年間売上は200億円規模/ローヤルゼリー550億 
クロレラ 550億/キチン・キトサン 300億/プルーンエキス300億
05年度のトクホの市場規模を推定で6299億円)

 アガリクス発売から数十年。年間350億もの売上げを支えた消
費者は何を思うのだろう。

 しかし抗癌作用を願い購入したら発がん性があったなんて洒落
にもならない。

 それにしてもお役所は公正に情報を開示し検査方法を事前に告
知すべきだろう。アガリクスを販売していた会社にしてみれば深
刻な会社存続の危機だからだ。

(健康食品の2010年の市場規模予測は3.2兆円)

  2006年03月07日   岡崎 太郎