521-バングラ

 

 11日土曜日の朝からバングラディッシュに旅立ちます。

 ちなみに前日は朝から出版社で次回作の打ち合わせ。夜は東京
itmの定期勉強会。終わって飲み会。そして翌朝5時起きで忙
しい予定を縫うように逃げるように旅立つ。

 

 目的はアーティストの「じゃっくろ黒田さん」の個展に立ち会
う事と混沌の真っ只中にある街の写真撮影だ。

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 そこで準備として予防注射を受けようと、先日、感染症予防セ
ンターに予約の電話をした。予定と予定の隙間をみつけてのこと
だ。

 時計を見ると15時を少しまわったところ
「すみません今から予防接種をしたいのですが・・・」

「あらら診療は15時までですよ」

「えっ?」僕は言葉を失った。今日を逃すと注射に行く時間など
無い。

「どちらに行かれるんですか?」

「バングラディッシュですが、何を受けたらいいのでしょうか」

「そうですね。A型・B型肝炎に狂犬病・デング熱・破傷風とい
ったところでしょうか・・・」

僕は絶句した。

「ちなみに渡航のご予定は?」

「11日からです」

「えっ・・・」

「どうしました」僕は嫌な感覚を感じつつ聞きなおした。

「いえ、予防接種は1回では意味が無いのです。最低2週間は間
隔をあけ2回の接種が必要になるんです。つまりその予定では間
に合いませんね」

「では受けられないわけですか」

「はいそうなります」

なんてこった・・・

「外務省のHPに詳しい情報があるようですからぜひ確認されてく
ださい」まるで他人事だ。

 さっそく僕は情報をチェックした。

「えーっとこれだな・・・」

 パソコンの画面には世界地図が表示されているのだが、バング
ラを中心に広範囲が真っ赤かで塗りつぶされている。

 もちろん赤は危険の意味で5段階の最悪グレードである。

 最悪死に至るのか?

 いやいや死ぬことはないだろう。死ぬほど苦しむかもしれない
けれど・・・。

 とにかく生水に氷、それからサラダにカットフルーツは気をつ
けよう。それからセイロ丸は必須。犬を見たら逃げる。古い釘を
踏んだらすぐに病院に行く。

 つまり自主防衛しかない。

 それでも僕はバングラディッシュにワクワクしている。
 さてどんな旅になるのだろう?

 
  2006年03月14日   岡崎 太郎