538-博多豚骨カレー

飲食店の企画は、ぜひともやってみたい企画のひとつである。

 日増しに強くなるこの想いに比例して僕のアイデアもずいぶん
増えた。なにせ一年365日中300日は外食の男で自称マーケ
ッターである。


 

 今日はその中からひとつご披露したい。

 タイトルの「博多豚骨カレー」は実は、あるラーメン屋の中華
丼と鹿児島の郷土料理である「トンコツ」からインスパイアされ
ている。ラーメンのスープをたっぷり使ったその丼はコクがあっ
て美味かった。だから多分カレーも美味いはずという理屈だ。

 それからカレー屋というのはセントラルキッチンに適した業態
である。しかもトッピングでアップセルが簡単である。それから
バイトの教育が簡単だ。

 しかも写真が美味そうだ。カレーのルーにゴロンと横たわる豚
骨の塊。被写体として最高である。

 そしてネーミング。「博多豚骨カレー」は在りそうで今まで無
いネーミングだ。

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 僕が飲食店で気づくことをまとめてみた。

 小さな事でいえば、看板のデザインや設置方法から内装のちょ
っとしたこと(あるレストランでは支払いカウンター後の一面壁
面収納がすばらしかった)またレジの画面や操作方法(最近のレ
ジの中身はウィンドウズ。つまりソフトが気が利いてるかがポイ
ント)もちろん清掃が行き届いた店内は気持ちがいいもんだが汚
れ目のしにくいソファーや床の素材にも目が行く。
 
 新築竣工時から10年経って、いい味を出すような材質や仕上
げを建築家が考えてるかどうかだね。

 それからメニューブック。そしてメニューの名前。そして料理
盛り付けからソースまで値段の安い高いに関係なく驚きのある作
品には必ずキラリと光るアイデアがある。

 そしてインスパイアされてアイデアが浮かぶ。人はそれをパク
リと言うが僕はコラボレーションだと思う(笑)


 さて少し補足であるが、僕のアイデアには縛りがある。

 1つ目は、コストが軽いこと。
 2つ目は、あれば便利なこと。
 3つ目は、簡単に出来ること。
 4つ目は、プロではなかなか気づけないこと。
 5つ目は、少し笑いのエッセンスが入ってること。

 最後にできるだけ、そのアイデアに名前をつけるようにしてい
る。それから飛躍してアイデアを物語化し妄想する。

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 そんなわけで博多豚骨カレーの妄想である。

 僕はこのカレー屋をオープンさせるにあたって、2店を同時に
オープンさせようと思っている。

 1店目には「元祖・博多豚骨カレー」2店目には「本家・博多
豚骨カレー」とする。こうすれば他社がマネする余地がなくなる
からね。
 
 看板商品の豚骨カレーはもちろん。切り込み隊長的商品に焼き
カレーの実演販売を店頭で行う。カレー粉の焼ける臭いは道行く
サラリーマンの嗅覚を攻撃する。

 そんなわけで雑誌にテレビの取材がたくさん舞い込み。1年も
経たずにハウス食品さんが権利を買いにくるだろう。

 なんてね!

 

  2006年04月17日   岡崎 太郎