542-ヨハネスブルグからルクセンブルグ

「今日本でしょ!」

「えっ?どうしてわかるんですか?」


 電話の主はキャセイパシフィックに乗務しているウーミ。
彼女とはNY行きの飛行機で出会ってからの友達で先日も香港に
寄ったさい親友のピーターと一緒に四川を食べた。

「あはは、呼び出し音が違うんだよ。元気?別に用事はないんだ
けどさ」

 彼女の電話はボーダフォンだが、いつもの聞きなれた呼び出し
音であれば日本国内、これが海外にいる時は国際電話独特の軽い
プルプルプルという音に変わるのでわかるのだ。

「ねぇウーミ、いつまで日本?」

「来週の月曜日。その夜からアフリカなの」

「えっ!アフリカ?アフリカってどこ行くの?」

「ヨハネスブルグ」

「南アフリカか遠いね・・・じゃあまた」僕は電話を切った。


 そういえば昨晩は末吉君という僕より年下のフレンチをやって
るシェフから電話をもらった。

「お世話になってます。僕今月から海外に行くことになりまして
そのご挨拶で・・・」

「そう。どこに行くの?」

「ルクセンブルグです」

「ルクセンブルグ?」

「はい皇帝料理人として採用が決まって・・・」

僕はすかさず一年後にルクセンブルグに行くことを約束した。

「絶対来てくださいね。官邸で飯食わせますから(笑)」

ブルグ繋がりか・・・僕は電話を切った。


 そういえば先日も勉強会のメンバーでもある高木君からメール
をもらった。

「これからセイシェルです。ごきげんよう!」

「何?」

「仕事ですよ」

 むむむむ!ちなみにセイシェルは僕がもっとも行きたい場所の
ひとつである。

 しかし、なんともインターナショナルだなぁ。みんなフットワ
ーク軽いな。

 僕も旅の計画でもしてみるか・・・。

  2006年04月26日   岡崎 太郎