054-西銀経営情報サービス主催「トップマネージメントセミナー」に参加

ホテルニューオータニで行われた、西銀経営情報サービスさん
主催の「トップマネージメントセミナー」に参加してきました。
約400人参加の大きなセミナーで、
株式会社ドリーム・インキュベータ社長の堀 紘一さんに始まり
松井証券社長の松井 道夫さん、エステム社長の鋤柄氏で、最後
が京都MKタクシーオーナー青木 定雄氏と怒涛の四連発セミナー 

 

今日は全部を紹介できないので、堀さんの話だけ、紹介しますね
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堀さんはとっても話上手。
デフレ不況下での『強い会社』を創るための12箇条を聞いてきま
した。まったく飽きさせない話法。
冗談と辛口批判のバランスが絶品。昭和20年生れ57歳の妙技。

独立した話から始まって・・・・・・
なんとボストンコンサル社長時代の給料が年収2億だったそうで
すが、なんで、辞めたのか?

ずーとこんな感じだと、マンネリになってしまって、おもしろ
くないとか、人間が曇るとか、もっとどうしたら輝けるのかなん
て考えちゃったそうで、最後は、

「えーい全部捨てちまえ!」
「いろいろ持ってるからエネルギーが出ないんだ!」って。
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みなさんどう思います。
充分じゃないですかね、年間2億も稼いで。
しかしどうして、
人間ってなんで安心な環境で安定したらしたで、不満を感じちゃ
うんでしょうか?

終いには、どうして、白か黒か?右か左かって極端に考えちゃう
んですかね?

それも年収2億の社長でしょ。
社会的立場もあるし、汚れた職種でもないし、きっと仕事も多く
の他の人達より充分おもしろいだろうし、まるで、就職2年目で
人間関係と売上に悩む営業マンじゃないんですから・・・・

彼は続けて、
「人間と言うのは追い込まれてなんぼ。」
「つまらない安泰にいると知恵が出ない」
「追い込まれて、ないはずの知恵がはじめて出てくる」

つまり要約すると
知恵が出てる状態が、自己表現してる最中で
その「出てる、出してる時」が、輝いてると言う事になり、
つまりは幸せな瞬間となる。

で独立して今の会社を12人で資本金3億円で設立したそうです。
では本題の12箇条。
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1箇条 良い企業か悪い企業かに、もう大きさは関係ない。

 良い会社とは、優秀で給与の高い社員が少数いる会社。
 悪い会社はろくでもない給与の安い社員をたくさん抱えている

 こんなこと言うと、スグうちは中小だから人材が集まらないと
 聞きますが、中小だから良い人材があつまんないなんてまっ赤
 な嘘だ。夢があれば集まると力説してました。
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2箇条 挑戦チャレンジ
 興味深かったのは、勝率のくだり。
 オリンピックの金メダルは、とにかく勝ち続けないと手に入ら
 ない。一回でも負けたら、その時点で終了。
 
 大相撲で優勝を狙うのであれば14勝2敗かせいぜい13勝3敗迄。
 ちなみに株で勝つには、7勝1敗でないといけないそうで、相場
 は奥が深いそうで素人はやるもんじゃないそうです。

 で、ビジネスで勝つにはどうかと言うと、1勝7敗だそうです。
 なので、チャレンジしなければいけない。

 そして、他人のしない事、違うことをやれ。

 ダイエーは、新しいことをやらないうちにセッチン詰になった
 。新しい事をやるんだから、うまくいかないのは当たり前。

 スグ会社倒産にまで直結してない、中くらいの実験はどんどん
 やりなさい。

 ですから、みなさんちゃんと失敗してますか?

 そもそも年1回の決算で黒字になればいんだから、1回1回
 の失敗なんてどうでもいい。

 ろくな失敗をしてない奴は、成功できない。
 出来るはずもない。

 ノーベル賞を貰う科学者なんて失敗の連続。
 ビジネスも同じ。チャレンジしないと失敗もないし、失敗がな
 ければそこからの、学びもない。だから挑戦しなさい。

 まったく、そのとうりですね。
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3箇条 差別化
 他と違えば、買いにくるんです。差別化が出来てれば。
 低コスト戦略は限界がある。経費削減といっても、30%も今か
 ら削減できる会社ないよね。今時そんなダブダブでやってる会
 社はないでしょう。せいぜい10%削減。仮に30%削減しても、
 中国には勝てない。つまり低価格戦略はムダなんです。

 1000円のネクタイがありますが、700円になったからといって、
 3倍売上は上がらないでしょ。

 10000円のトラサルディーのネクタイを5000円にしても3倍売れ
 ないでしょ。

 それより付加価値を上げて、たくさん買ってもらう。
 付加価値を上げて、価格を上げる。 
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4箇条 組織の学習能力。

 親から貰ったどうのより、残った脳みそをどう活性化して能力
 を上げるか?グラフを書いて説明いただきました。
 東大でた奴でも、社会に入ってから、努力しない学習しない場
 合、九産大出身の学生の学習能力の高い方が、伸びますよと。
 
 出発点が低くても大丈夫。

 さらに、各人個人は当たり前なので、組織として学習力がある
 かどうかが大切。つまりナレッジマネージメント・社員間の
 シェアリング。
 
  なるほど、そりゃそうだ。
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5箇条 社員一人一人のありたい姿を聞き出して上げる。
 
 だいたい、会社の目的とかビジョンとか話しすぎ。
 本でも書いて、読ませれば充分。

 話は聞いてあげるもの。
 「50代でどうしたいか、どうなりたいか?」
 「60代でどうしたいか、どうなりたいか?」
 長期で考えてあげて、短期中期で今日会社でやることまで設計
 してあげる。個人を尊重して、キャリアアッププランを一緒に
 考える。反対に会社を尊重しても意味が無い。

 社員は自分の豊かさのために働いているわけ。

 だから、人生の目的と会社が合致しなければ早めに退職させる
 。優秀でもやる気が無ければ、無理。

 やる気なんてそんなに簡単におこせるものではない。
 そもそも社長にそんな影響力は無い、キリストや麻原じゃない
 んだから、聞いて、引き出してあげて、身から沸いてくるもの。
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6箇条 毎日社員を二人ほめよう。
 社長にほめれて、嬉しくない社員はいない。
 嬉しくない社員は辞めさせたほうが良い。
 
 次に上手に褒めないといけない。
 表面を褒めるより、プロセスだったり内面を褒めてあげる事。
 結果じゃなくて、工夫とか知恵とかアイデアとか取り組みとか
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7箇条 なんか悪口言ってみろ。
 
 社長自身の悪口を社員に言わせる。
 するとその社員の度胸とか、言い回しから、いろいろわかる。
 
 まぁそれ以上に、自分が誤解されている部分や誤解されやすい
 表現を修正することが出来るでしょ。

 また会社においてもクレームを大切にする。
 お客様からのクレームを課長とか係長クラスに任せない。

 確かに悪い話はあんまり聞きたくないけれど、
 先に聞けば、どうにか対応がうてるでしょ。

 そもそも悪い話が無い会社なんて存在しない。
 会社なんて問題だらけ、だからイチイチ問題にめげてちゃダメ

 だから「よーし今来い。どうせ言うなら今がいいぞと」

 こういう心構えじゃないと社長なんてやってられません。
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8箇条 読書。
 優秀な経営者は例外なく本を読んでいる。
 カバンに入れとくだけで、細切れの時間使って月三冊は軽い。
 
 時間が無いなんて言い訳。
 あなたより、SONYの出井会長の方が忙しいでしょ。

 月3冊。年間33冊。10年で333冊。30年で約1000冊。
 1000冊読んだ経営者と読んでない経営者は差が出て当然。
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9箇条 意思。

 とにかく俺は、良い会社にするんだと言う強い意志をもつ。

ほんとは12箇条らしいのですが、時間が足りずに今日は9箇条に
なりました。
9箇条でも実践すれば効果ありますよと、言ってました。

みなさんもぜひ参考にしてくださいね。

  2002年03月16日   岡崎 太郎