582-緊急連絡システム

 福岡県警の不審者情報配信システム「ふっけい安心メール」
というのがある。


 メールアドレスさえ登録すれば名を名乗らなくても不審者情報
を入手できる。

もちろん携帯電話へもOKだ。登録しているある
お母さんに聞くと、日に何件も送られてきて、最近はもう慣れっ
子になっちゃって・・・プルルル。ほら、また不審者よ。と言っ
ていた。

 そんなに件数が多いのか?それでは意味が無いぞ。

 さて先日ある小学校の教員の方とお話をする機会があった。
警察からの情報もいいのだが、なぜもっと早く小学校が独自に
連絡を送るシステムが導入されないのか?
 
 民間のシステム会社が月数万円程度で個別に導入している事例
もあるそうだが、福岡県下でもたったの数校だそうだ。そんなも
のさっさと教育委員会の予算で作って導入すればいいと思うのだ
が・・・。

 聞けば、パソコンからのメールを禁止している携帯が多いので
実際情報を流しても役にたたないのではという事や費用の問題に
情報漏えいなど解決が必要な問題があるそうだ。

 しかし釈然としない仕様だとか設計だとかに時間を費やす前に
簡単なモノでいいから導入するべきだろう。なにせ今は何も無い
のだから。しかもよーく考えれば県単位なんてのも無駄で日本で
一個作ればそれで問題ないわけだが・・・。

 たった数百万だろうに。まったく嘆かわしい。

 僕の子供が通う学校でも先日、小3の女の子が公園の横で車で
連れ去られそうになるという事件があった。幸い無事でよかった
のだが、その後の学校の対応はお粗末なモノだった。

 お粗末というか無策なのだ。

 何か起こってからでは遅い。自分のところだけは大丈夫という
のは幻想でしかない。出来ることは全てやらないと駄目だ。

 お粗末というのは、出来ることも出来てないからだ。

 公共の学校が抱える問題のひとつだが、校長先生には何の権限
も無いに等しい。子供の安全は地域ぐるみで取組まなければいけ
ない問題だが、そのための権限などあるはずもない。

 なにせ教員の人事権が無い。もし解雇などと口にすれば大問題
だろう。もちろん減給など給与への関与も薄い。人間力だけが頼
りなのだ。とにかく何か独自のことを展開するのは苦手な組織な
のだ。

 話を戻すが、学校にある公衆電話回線は3本だそうだ。もし事
故などで学校への問い合わせをしても回線はパンクする。想定が
弱すぎやしないだろうか?ネットにつながっているパソコンは何
台あるのだろうか?

 そういえば個人情報保護を盾に連絡網の配布を断る父兄がいる
そうだ。

 その反対に老人会の有志数名が朝の登校時や下校時に旗振りを
やって頂いている。

 あるおじいさんは、あの子は帰宅したかしら?遅いわねなんて
具合に子供1人1人を気にしているそうだ。素晴らしい。

 最近の子供は名札をつけてない子もいるが、あの子はあそこの
子とわかるそうで、これこそ地域コミュニティーの力だと感心し
た。残念なことに無関心な老人もいるそうだが。

 なのに子ども会や育成会などに参加しない家庭も増えてきてい
る。もっと全員が最悪を考えて行動しなければいけないのだが。

余談。
 情報サービスの件数問題は、もっと狭い範囲でおこった情報を
送るようにすれば解決する。現在は一警察署単位を一範囲にして
いる、つまり市または区単位でこれでは広すぎる。

 また販売目的のメール配信ではないのだから、見たよ、届いた
よの確認用に1クリックさせる機能がいりますね。

 PCの画面で一覧リストで確認できて、連絡が取れてない父兄
には個別電話連絡をするなんて具合に、システムのその先の運用
イメージができるかが大事です。

 また自動電話発信で電話をかけつながると録音した音声メッセ
ージを流す方法(留守番電話の反対バージョン)

 それからこのシステムには現父兄だけでなく元父兄に老人会や
お店など地域で生活する全ての人へ配信するぐらいでいいと思い
ます。

 

  2006年09月22日   岡崎 太郎