タイのビーチでマイアミ在住のクリスに出会った。
3年目の結婚記念日に奥さんと2週間バカンスだという。
タイ>プーケット>サムイ島>クラビ>そして大阪。
「なんで大阪やねん」と突っ込みをいれたくなった。
それにしても2週間、それは間違いなくバカンスである。
羨ましい。羨ましいかぎりだ。
彼はマーケットアナリストでスペインのマドリットの市場を
担当しているそうだ。しかしなぜマイアミ在住なのかはよくわか
らない。
奥さんはマイクロソフトのマイアミブランチでライセンス関連
の契約業務に従事しているそうだ。ちなみにMSの本拠地シアト
ルにはなんと80ものビルがあるそうで、まさにマイクロソフト
シティだそうだ。
「80もビルがあるのに、スタッフはスターバックスからネット
でコネクトして仕事してるのよ。だから80もビルなんていらな
いのに可笑しいわね」と笑った。
するとクリスが僕の耳もとに「でも彼女はビルが嫌いなんだ」
と呟いたので。僕はすぐに「アイ・ラブ・ゲイツだ」と胸を張る
と間髪入れずに彼らの爆笑をゲットした。
「ナイスだタロウ。ぜひマイアミに来ることがあれば連絡をくれ
我家に招待するよ」
そんなわけで次の旅かその次の旅にはマイアミと照準を定める
ことにした。
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出会いは旅の醍醐味のひとつだ。
その出会いを無駄にしないためにも精進しよう。
僕が26歳くらいの時に、師匠のお供で香港に行った。
そこで知り合った中国人の大富豪から「君の仕事は?」と聞か
れた。「コンピュータ関連だ」と応えると「インターネットを
知っているか?」というので「もちろん」と頷いた。
すると驚いたことに「君は飛行機の予約サイトを作れるか」と
言うのである。「昨日もたしか日本の富士通が来ていたが、君が
出来るなら君にまかせよう」と真顔でいうのだ。
なんたる棚からぼた餅。
アンビリーバブルだ。
もちろん僕はそのオファーを受け固い握手を交わした。
めでたし めでたし。となれば美談なのだが、実は握手どころ
か尻込みして何も話せなくなってしまった。僕はチャンスが目の
前にあるのにまったく手が出せなかったのだ。
中国語も喋れないし、そもそも自分はそんなに出来る人間じゃ
ない・・・なんて考えれば考えるほど不可能に思えた。
冷静に考えればもちろん無理なことは明白なのだ。
しかし考え方を変えれば、死ぬ気でやれば、中国語も知識もど
うにかなると思えたかもしれない。
いや是が非でもどうにかするべきだったのではないか。
もし失敗してもチャレンジしないよりは数段いい。
ビックチャンスなんてそう人生に何度もあるもんでは無い。
準備万端なところにチャンスが飛んでくるとは限らない。
僕はこの失敗から精進しようと決めた。
そんなことを思い出した。