589-習熟度

 僕は通販セミナーの中で広告デザインの話をします。

 文字の種類や大きさ、それから写真の取り扱いについて、全体
の構成はもちろん。色の使い方についてなど多岐にわたります。


 

 中でも、僕の持論で、読者に購入の意思決定を迫るには、ある
一定以上の文字量が必要であるというのがあります。

 そのために大量の文字をいかに楽に読んでもらうための配慮と
してのデザインを話すわけですが、何度かセミナーを受けた参加
者の広告物を見るとこの事ひとつをとってもなかなか実践となる
と難しいようです。

 まずは、「何のためのデザインなのか」を理解する必要があり
ます。この目的を忘れては、本末転倒になりやすいからです。


 文字量は必要だが>多い>だから読みやすさに留意する。


 そこで実践的なテクニックとして、

 文章は縦組みで見せる。
 一段は14文字から18文字で改行する。
 7行から8行で上手に改行を挟む。(息抜き)
 行間は広めにとる。(縦組みだとひと目でわかるよう)

 文字のサイズは大き過ぎず小さ過ぎず(新聞本文と同等)
 文字の太さ太過ぎず細過ぎず
 できるだけ明朝体を使う。(縦組みが綺麗な明朝を)
 たくさんの書体は使わない。(統一感が大切)
 強調箇所を多くし過ぎず適度に強調する。

 段の間に細いヘアラインを入れる。

 背景に写真は使わない。
 背景の色はできるだけ白を使う
 またはできるだけ薄い色にする

 見出しは2行なら2行 3行なら3行で統一する。
 見出し1行の文字量はすべて統一する。

 本文を読みたくなる見出しをつける。
 パートパートの文字量を考えリズムを大切にする。


 注意点を羅列するとこんな感じになります。

 ところが頭ではどれほど理解していようとも、身体が動かない
というか実践は難しいものです。これは習熟度ですね。

 ぜひ何度もトライして欲しい。また読みやすさのためのテクニ
ックを新しく発見してみて下さい。

 最後にテクニックよりも何より、文章を磨くことを忘れてはい
けません。凄腕の板さんでも腐った鯛ではどうにもなりませんか
らね。

 

  2006年10月18日   岡崎 太郎