590-本音

他人の本音がポロリとこぼれる瞬間がある。

 とくにお酒の席。


「なぁーんだ、そんな風に思ってたんだ?」と驚かされることが
ある。そんな時、本音よりも数段悪意のレベルを上げている。

 言っちゃった本人も、そこまで言うつもりではなかったのに
雰囲気でついなんてコトもあるだろう。

 後は聞いちゃった方の感受性の問題もあるが、胸に覚えがある
ほど「そうなんだ」とズシンと感じてしまう。

 連想してしまう問題もある。ある言葉から連想を繰り返し悪い
方悪い方にと考えてしまう。想像力が悪い方に働くと始末が悪い
行き着くところは被害妄想だ。

 他人の本音それも悪意が混じってる場合非難が混じってる場合
一旦は受け止めても、引きずるべきではない。改善できるコトは
改善すればいいが、無理をする必要はない。

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 本音。実は本人さえよくわかってないのではないだろうか?

 もしかしたら・・・。

 口から言葉が零れて、その後じわじわと現実化していく。

 言葉にした途端、堰を切って一方向へ向うそんなところがある
のではと実は疑いを持っている。

 とにかく感情的にならず平静を心かけたいもんだ。
 感情的に縺れると、なかなか元の関係に戻すのは難しい。

 自分の心は常に揺れている。関係のあることないこと。日々の
ちょっとした釦の掛け違い。小さなストレスの蓄積。少しづつ心
が雲る。本音は迷走をはじめる。本音なのにそれがいつも正しい
とは限らない。

 なにせある条件や環境またその時の感情で本音も変化する。

 自分が信じたい本音。どの本音を信じるか?それは自分の選択
だが、何も信じないという選択を選択するわけにはいかない。
 

  2006年10月19日   岡崎 太郎