次は「モノ」ジャンルだ。
「やっぱり家だよな。住環境は大事だ。子供が小学校に上がる時には部屋を
ひとつ用意して女の子だったらピアノを置くんだ」山本が妄想を膨らましな
がら話し出した。不快感は無い。
(1)家の場所、広さ、機能、値段、近隣の環境、学校区
そんな感じか?いつのまにか、メモもインタビューも僕の仕事になってい
た。
「ちなみにどの辺に住みたいんだ?」
「子供ができたら、横浜なんかいいよな。海あるし。神奈川って響きもいい
じゃん」
「車はどうだ?」
「たくさん乗れるのがいいね」
車で書くとこんな風になるね
(2)車の種類(車名・年式)、色、台数、価格、車庫
「動けばいいんだろ?」
「ああ車は動けばいい」
山本相手では車談義に花が咲かない。僕は話を切り上げることにした。
たくさん稼いだら、身に着けるものもそれなりになるよな
(3)服装・靴・カバン・小物
(4)時計・アクセサリー
(5)家具・食器・グラス・オーディオ・電化製品
「そういえば、ある雑誌で5000万もする時計が紹介されてた。純金かと
思えばそうでもなくて、文字盤が見えないくらいダイヤで埋め尽くされてん
のかと思えばそうでもなくて、独創的なドライブってのが理由らしいが・・
・それにしても都内の高級マンションが買える値段だ」
「なんだ?そんなの欲しいか?」
「いやせいぜい50万くらいで充分だよ。それ以上高いもん腕につけたくな
い。それに考えただけで気が重い」
僕は山本も同じセンスでよかったと安堵した。
モノのジャンルにまつわる質問はすぐに埋まった。
@ @ @ @ @ @ @ @ @ @
次は「知性」のジャンルだ。
これはどう考えたらいいんだ?僕は山本に質問した。
「人間ってのは好奇心を持った動物だろ。つまり知識欲なんだな」なるほど
好奇心か。確かにそのとおりだ。
まとまった休みが取れるのであれば、長期で語学留学がしたいと考えてい
たことを思い出した。最近はめっきり仕事が忙しくて、そんなこと考える余
裕もなかったが。勉強しようと考えるのも好奇心のひとつだ。それと向上心
だな。
まずは、ゆっくり「興味のある分野をリストアップする」ことからはじめ
てみるか?
「山本は何に興味があるの?」
「最近じつは書道に興味があるんだ。テレビである書道家を観てから頭を離
れないんだ。俺も書いてみようと思って先日、筆と墨と硯に文鎮と一式買い
こんだんだ」
「へぇ意外だなぁ」
「予想外だろ。そういうお前は?」
「書道には興味ないけれど、たくさん本が読みたいと思っている。それこそ
日本語で書かれた本以外。外国の本もできれば読んでみたい。それと音楽か
な、いろんなジャンルの音楽を聴くのもそうだがギターで作曲するのも楽し
い。それに、自作のスピーカー作りに興じるのもやってみたいことのひとつ
だ」
このジャンルも考えれば次々にでてくる。趣味だけでもまだ手をつけてな
いことは盛りだくさんにある。
そうしてこのジャンルの質問が決まった。
(1)興味のある分野をリストアップする
(2)たくさんの本を読む
(3)趣味の分野で挑戦したいこと
(4)芸術の分野で挑戦したいこと
(5)専門の研究分野で挑戦したいこと
次は「体験」のジャンル。