652-信販に審判

4月26日付けの朝日新聞朝刊2面のタイトルに目が止まった。

「悪質商法 陰に信販・業者、地方へ出稼ぎ」

 なんとも強い論調だ。
 本文を読んで驚いた。

 


 布団、エステ、住宅リフォーム・・・さまざまな高額商品を売りつける
悪質商法とある。

 なんだ?

 この説明では簡単すぎる。これでは「高額商品を販売する=悪質商法」と
なるではないか!

 この部分は丁寧に書かないと駄目だと思う。
 一見悪質に見えて悪質ではない業者がたくさんいるからだ。
 これでは良識ある業者が堪ったものではない。

 世間の見る目は同一視するでしょうからね。

 さて、本内容は信販会社が悪質業者を支援していると書かれている。

 中でも個品割賦という、クレジットカードと違い、一購入たびに契約書を
書き審査する方式が紹介されている。業者がターゲットにする高齢層はカー
ドの所有率が低いことと、販売金額が高額になるためだ。 
 
 確かに70歳以上の高齢者に50万以上のクレジットを安易に認める信販
会社には問題がないとはいえない。もちろん全てとは言わない。しかし信販
会社側もこの件に対し感覚が麻痺していたのは否めないだろう。

 そんなわけで全国の消費者生活センターに多くのトラブルが持ち込まれ、
ようやく経産省が重い腰を上げた。

 割賦販売法と特定商取引法の改正である。

 消費者金融は上限金利29.2%を2009年を目処に15~20%に
引き下げる法改正が成立済みで、大手4社の決算は一兆円の赤字と散々だ。

 プロミスでいえば、2007年3月期の連結最終損益が3783億円の赤字。
前の期は420億円の黒字だから、約9年分の黒字が吹っ飛んだ計算だ。

 これは、借り手からの利息制限法の上限金利(年15―20%)を超える
「過払い金」の返還請求が急増したためだ。

 ちなみに情報を知らない人はここでも損をしている。

 話を戻そう。
 朝日は信販会社と悪質業者は共犯であるとまで断言している。
 これは明らかに言い過ぎだろう。

 さて焦点は、消費者の支払能力を的確に審査すること。

 日本弁護士連合会は、借入金の合計が年収の3分の一までと言う総量規正
案を持ち出した。しかしこれは中々実現しそうにない。

 このままでは形勢が不利だと考えた信販業界団体の全国信販協会は、世論
を和らげる意味からか自主規制を矢次ぎ発表した。 

 年収や職業を完全に記入すること。
 年金収入しかない高齢者とは契約できない。
 主要8商品は上限数量を作った。

 布団   世帯人数分まで
 健康機器 一世帯に同一機種一台
 浄水器  一世帯に一台
 エステ  支払いは36回まで 店頭以外で要意思確認
 学習教材 3年分が上限
 健康食品 他社を含め3件まで、半年が目安 自分使用のみ
 絵画   他社も含め2件まで
 ミシン  低額の見せ商品から高額商品へスイッチしてないか?

 つまり、この8商品のトラブルが多いようですね。
 宝石とか着物は大丈夫なんでしょうか?

 法で規正する際には、自動車や電化製品の扱いはどうなるのだろう?

 ともかく、この自主規制だが、悲しいことに協会へ加盟する業者は300
社とも言われる中の約40社程度、協会だけがせっせと自主規制をしても意
味がないと言われている。

 そりゃそうだ。

 この手の問題は、業者も生き残りを掛けて、抜け穴を掘るもんです。
消費者金融を絡めた、三社間取引を使った業者もありますからね。

 さてさてどうなるんでしょうか。目が離せません。

  2007年05月09日   岡崎 太郎