658-ナナコ

セブンイレブンがいよいよ動き出した!

 ななんとポイントカードの登場である。
 満を持してという感じだ。


 

 なにせポイントカードの顔をしているが、実はFeliCaを利用したプリペイ
ド型電子マネーなのだ。もちろんケータイ電話にも対応した「nanaco モバイ
ル」も登場する。

 しかも発行母体のアイワイ・カードを申し込めば、現金でチャージしなく
とも月末にクレジットまとめて決済できるそうだ。ただしこの場合ナナコに
ポイントは付加されず、クレジットのポイントが加算される。

 初年度の発行枚数の目標は1000万枚という。

 さて、このカード発行の狙いはなんだろう。

 もちろん顧客管理が可能になり購買履歴から何を何時、何回買ったのか消
費動向がマーケティングに活用できる。

 これは鈴木さんがもっとも望んでいたことだと推測される。

 これにより新商品・新ジャンルの開発や、流通にも影響がでることは容易
に想像できる。そのためにもシェアが大切だ。

 それが2番目の狙い、電子マネーのシェアを獲得するというものだろう。

 ナナコが使える店舗は、2007年度中にはイトーヨーカドーで利用できるよ
うになり、さらにJCB加盟店などの1万店舗以上で利用可能になるそうだ。

 対するイオンが2007年4月27日にサービスを開始した電子マネーがWAON
(ワオン)である。一足お先という感じである。ナナコは15歳以下の場合は
入会時に親権者の同意が必要であるが、イオンは現金チャージのみに対応し
たWAONカードは個人情報の入力が不要なため年齢に関係なく入会できる。
つまり垣根が低いんだね。

 またEDY(エディ)はファミマ・ミニストップ・ポプラ・AMPMなど
コンビニ勢、そしてヨドバシカメラ・アマゾン・MORA・ライトオン・A
NA、そしてオサイフケータイを巻き込み拡大している。

 会社概要によれば、2007年3月現在、全国約49,000店、またショッピ
ング利用件数は月間約1600万件、Edy機能搭載のカード・携帯電話等の累計
発行枚数は約2,800万枚を超えているそうだ。

 2006年8月の情報だが、電子マネー「Edy」を搭載したカード・おサ
イフケータイの累計発行数が2000万枚を突破したと発表していた。
 Edyはサービス開始から3年半でようやく1000万枚を突破したが、
その後たった1年4カ月で1000万枚増加したことになる。

 ローソンも既に2007年3月ローソン全店舗へのマルチ端末の設置を完了さ
せている。

 ちなみにFeliCa(フェリカ)とはソニーが開発した非接触カード技術の総称
で1997年9月に香港の地下鉄で「オクトパス」として初めて採用された。
その後2001年11月に日本「Suica」のICカード乗車券のほか、クレジットカ
ードとSuicaが一体化した「VIEW Suica」がある。

 最近は、ビックカメラのポイントカードと合体した「ビックカメラSuica
カード」などサービスの融合が活発になってきている。

とはいってもFeliCa(フェリカ)技術が源流にあることを忘れてはならない。

 将来はカード同士の相互乗り入れが自由になるんだとは思うのだが。
なにせ共用のリーダーだからね。

■参考資料

【キャラクター「キリンのナナコ」について】
◇キャラクターは「キリンのナナコ」。
◇長い首がちょうど数字の「7」に見えます。
◇カラダに「7」色の模様を持つ、お洒落な女の子です。
◇みんなより少し先が見わたせる。だからちょっと新しい物好き。
◇好奇心いっぱいで、お買物も大好きです。
◇『nanaco(ナナコ)』の便利さに、いち早く気づいて、
 みんなより一足お先に使っています。
◇ お買物をもっと楽しく便利にする電子マネー。
◇ それが『 nanacoナナコ』です。

【名称およびカードデザインについて】
◇ 『nanaco ナナコ』という親しみやすい語感に乗せて、
様々な思い・メッセージを込めました。
◇「7」&アイHLDGS.で、「コイン」のように使える気軽さを。
◇「7」days=まいにち、いつもの場所で使える、身近さを。
◇そしてセブン-イレブンをはじめとする7つの業態で使える利便性を。
◇テーマカラーは「7色の虹」。
◇お客様と店舗とを結ぶ、鮮やかな架け橋となって楽しさ便利さが広がっ
 ていく。
◇そんな願いを表しています。

  2007年06月04日   岡崎 太郎