661-事務連絡「いわゆる健康食品について」の考察

4月13日付けで厚生労働省が出した事務連絡「いわゆる健康食品につい
て」、さまざまなメディアで報道され多くのメーカーが右往左往している。


 噂では今回の指摘をうけた、あるメーカーが、それならば他社の製品も
すべて一律で指導せんかい!と事を荒らげたことが今回の騒ぎになった原因
とも聞いた。真相はわからないが・・・。

 さて、その内容は、厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課から各都
道府県に出されたもので、販売商品名に効能効果らしきものを用いた製品に
対し、本年5月までに改善するようにというもの。

 ちなみに、名指しされた企業は、DHC、ファンケル、小林製薬、明治乳
業、味の素、アサヒビール、サントリー、サッポロビール、ハウス食品、ヤ
クルトで、主要各新聞に広告掲載している会社に出されたそうで珍しく大手
といわれるメーカーがやられた格好だ。

 改善の猶予期間90日を目安らしいが、この期間内の新しいパッケージへ
と移行するのは大変な労力とコストであろう。

 あくまで行政指導の範囲なので拘束力はないはずなのだが、お上である官
僚に楯突くのは、よくないという感じできっとこの指導に応じるのだろう。

 さて具体的に問題となった販売名は次のとおり。

■美肌グッド■快視力■コレステダウン■アレルゲン■体力強壮■なめらか
肌■風邪■健忘■快視■更年■快々眠■ぐっすり■肝エネルギー■トイレ減
■圧ダウン■風なし■健糖 ■糖ダウン■さらさら■ふしぶし
■トイレアシスト(男)■トイレアシスト(女)など。

 しかし範囲が難しい。これはギリセーフではと思われるネーミングもある
ように思えるのだが、どうやら効果を臭わすものは全てNGなのだろう。

 疾患や部位また効果に関係する単語の使用はすべて駄目と考えた方が安全
かもしれない。

 ともかく今まで商品名はある意味、薬事にひっかかりにくい聖地で、名前
を考える側は頭をひねり、変てこりんな日本語らしからぬ造語で、どうにか
効能を臭わす戦略を慣習的にとってきた。

 それが日本の健康食品業界だったわけだが、今回の件で新たな方向をさぐ
る事になったことは間違いない。

 ただ僕としては、懲りずに余計ややこしい名前を考え出してほしい。

 

  2007年06月16日   岡崎 太郎