サントリーと日本推理作家協会の共同で行われているイベントで「シング
ルモルト&ミステリー」というコラボ企画が開催されている。
なかなか趣向がおもしろくて、毎年、日本を代表する推理作家にウイスキ
ーをブレンドしてもらい最終的には、その年に優勝したウイスキーを『謎』
という銘柄として発売しているのだ。
ハードボイルド小説においてお酒は間違いなくキーアイテム。バーカウン
ターでお酒の薀蓄を語る主人公のシーンはなかなか味のあるもの、北方さん
の小説にも数多く登場します。
そんな推理小説作家が実際にウイスキーを調合する。なかなか面白い。
イベント十周年の今年は、「謎」の歴代ブレンダー7名と逢坂剛氏・北方
謙三氏の9名が競う「シングルモルト歴代チャンピオン大会」を開催した。
ちなみに過去のブレンダーを見てみると、大沢在昌氏・小池真理子氏・桐
野夏生氏・馳 星周氏・石田衣良氏・福井晴敏氏・今野 敏氏とそうそうたる
名前が連なっている。
テーマもそれぞれに違っていて
「官能」小池真理子
「ダークエンジェル」桐野夏生
「薫」馳星周
「爽」石田衣良
「AEGIS」福井晴敏
「忍」今野 敏
それぞれに個性を感じさせられるテーマでどれも魅力的です。
ラベルのデザインも毎年そのテーマに沿ってデザインされていて、なかなか
手抜きがなく素晴らしいですね。
イベントはミステリー&ウイスキーファン参加者300名の公開審査の結
果、新宿鮫の作者である大沢在昌氏がグランドチャンピオンに選ばれた。
ちなみにチャンピオンの大沢在昌氏のテーマは「夜風」。
「宵の街をそぞろ歩くとき、そっと頬をかすめていく夜風の軽やかさをイメ
ージした」と大沢氏。香味の特長は、透明感のあるスモーキーな香りと熟成
した樽香のバランスがとてもよいウイスキーだそうです。
4ヶ月の後熟期間を経て「謎2007」として10月23日にネット限定で発
売されるそうだ。僕は今しがたさっそく予約した。
過去の「謎」は、すべて完売なので、街場のバーで見つけたらぜひ飲んで
みたいものです。