ニーズとは、ウォンツとは、
「ニーズ (Needs)」-は欠乏を感じている状態の「必要性」、
「ウォンツ(Wants)」-はその必要性を満たすために特定のモノへの欲望
「ニーズ (Needs)」- 消費者の(意識化されている )必要性 :顕在
「ウォンツ(Wants)」- 消費者の(意識化されていない)欲求 :潜在
「ニーズ」とは、人間生活に必要な「食料・空気・水・衣服・雨風を避ける
家など基本的な要件で、そのほかにもレクリエーション・教育・娯楽などが
ある。こうしたニーズを満たす特定の物に向けられると「欲求」(ウォンツ)
になる。
うーんわかったような、わからないような・・・
たとえば、腹が減った!何か食べたいというのはニーズで、次に「カレー
にしよう」はウォンツとなります。補足するとカレーが美味しいという認知
があるから起こるウォンツな訳で、実はカレー以外にもパスタ・うどん・ラ
ーメン・牛丼という複数の選択肢が消費者にはあるわけです。
他の例をあげると、ぐっすりと安眠したいはニーズで、こんなマクラが欲
しいはウォンツですね。
ここでポイントになるのは、ぐっすり安眠というニーズを満たそうと思
えば、マクラ以外の解決法も色々とあるということ。
消費者の問題の根本と言うのか、最終解決にフォーカスして考えれば、
新しいウォンツを想定し提示できる可能性が高まるわけです。
つまりニーズを正しく定義できれば、ウォンツの検討すべき領域が広がる
訳ですね。
そのためには、消費者の安眠したいというニーズの周辺環境や状況を
リサーチし理解することが有効です。つまりどうして安眠を求めるのか?
どの程度眠れれば安眠と感じるか?その問題点の根本はどこにあるのか?
小さな疑問を蔑ろにせず、より深く調査し理解していうプロセスに価値が
あるのだと思います。
さて、この解釈が間違っていたらいけませんので、ネットで調べてみまし
た。するとこの解釈以外にも、
ニーズは能動的革新的欲求 ウォンツは受動的保守的欲求
ニーズは水準維持型 欲求 ウォンツは向上型 欲求
ニーズは低レベルの 欲求 ウォンツは高レベルの 欲求
ニーズは物質的 欲求 ウォンツは精神的 欲求
中にはウォンツがマクラで、ニーズは安眠という逆説さえあります。
難解です。どちらが正しいのやら・・・
いずれも、ニーズとウォンツの比較対立関係で捉えていますが問題は
「ニーズよりもウォンツが大事」という人もいれば、反対に「ウォンツよ
りもニーズが大事」だと言う人。
なんだか、もうどうでもいい感じですね。
そこでニーズとウォンツの見解を離れ、消費者の潜在欲求なのか顕在欲求
で考えた方がすっきりします。なにせ混在しているわけですからね。そうい
う意味では、物質的か精神的かと考えることも理解しやすいと思います。
ともかくニーズとウォンツを対立概念として捉えずに包括して考えること
にこそ解がありそうです。
ようは売れる製品開発・広告企画のための着眼術なのですから。
最後に大家コトラーの定義を
ニーズとは、人間生活に必要なある充足感が奪われといる状態。
ウォンツとは、そのニーズを満たす特定のモノが欲しいという欲望。
デマンズ(需要)とは、消費者の購買能力と買おうという意思に裏づけされ
た特定製品へのウォンツ。
メーカーは消費者の穴を掘りたいというニーズ「穴=ニーズ」を満たすべ
く、ドリルというモノ「ドリル=ウォンツ」を開発しなければならない。
マーケティングすべきはニーズであり、開発したモノを消費者にわかりや
すい形に具現化・商品化するのがメーカの役割である。
という事は、やはりマクラがウォンツで安眠がニーズなのかな。
どちらにしても必要なモノが充足された現代では
「人は必要なものを買うのではない。欲しいものを買うのだ」とセスゴーデ
ィンも喝破しています。
■補足:デマンズ(Demands:需要)
デマンズは、その特定の対象商品またはサービスに対し消費者が
「お金を支払ってもいい」という段階を示した言葉。
「欲しい」と「買いたい」と「買える」は違うというコトである。