694-波動・バイブレーション

 波動とは振動数でありバイブレーションである。

 
クォーツ時計をイメージしてもらうといいが、クォーツ(水晶)は非常に

安定した固有波動を持っている。ちなみに地球上でもっとも安定していると
言われているはダイヤモンドだと聞いたことがあるが、本当なのだろうか。

 ちなみにクォーツ時計の原理は、水晶に交流電圧をかけると一定の周期で
規則的に振動するという性質を応用している。

 クォーツ時計では、通常は32,768Hzで振動する水晶振動子を用いアナログ
時計の場合には時針の速度を調節し、デジタル時計の場合は、その信号を電
気的に処理して時刻を表示している。

 モノには固有の波動がある。
 音にも光にも固有の波動がある。
 植物にも動物にも当然人間にも固有の波動がある。*1
 そして言葉にも波動がある。

 目には見えないが、人は昔から深い部分で理解している。
「よい言葉を使いなさい」とは、そういうことである。

 アルファベットと違い、文字自体が意味を持つ漢字という2バイト文字を
使っている特性もあるけれど、日本人や中国人は言葉に波動を感じ易い民族
であることは間違いない。

 つまり文字自体にも波動があるわけだが、音として発声するとさらに波動
は感じ易い。これはすべての言語に共通することだろう。

「ありがとう」「しあわせ」「すてき」「うつくしい」などの言葉を声に出
してみればすぐにわかることだ。心にプラスのエネルギーが充満してくる。

 さて「書」を表現としているアーティストがいる。手書き文字(筆跡)に
は書き手のクセや味がでるため、文字の意味と併せて、その書き手の人柄や
性格、その時の状態が表現されるわけだ。

 ではワープロでタイプされた文字はどうだろう。波動を持った文字がつら
なって文章となっているわけだが、恋愛小説を読んで心が切なくなることを
想い返してみれば、そこに人が心を動かすことは簡単に理解できる。

 しかし反対に何も感じない死体のような文章もある。

 感じる文章とはどんな文章なのだろう。心を込めるとはよく言うが、どう
すれば気持ちの篭った文章を書けるのだろう。人の心を動かせるのだろう。

 僕の師匠の橘川幸夫さんは、「20代の頃、僕はあらゆる本を「詩集」と
して読んでいた」と最新の書籍で言っていた。

 共著者の松村恒平さんは「頭脳から出てきた言葉は頭脳にしか届かない。
心から出てきた言葉は心まで届く。魂から出てきた言葉は魂を動かす」と喝
破している。

 なるほど、文章の上手いヘタより手前に心が魂が何を伝えたいかが問題で
あり、その衝動をいかに丁寧に言葉で表現しようと気を配るかだと再認識し
た。

  2007年11月21日   岡崎 太郎